2021.11.26

ハタノ製作所、風呂掃除の手間を削減する家事ラクを提案

浴室空間の雑菌を99.9%以上除菌する新家電

ハタノ製作所が電解次亜水で浴室空間全体を防カビする新たな家電機器を開発した。風呂掃除の手間を大きく削減、衛生的な空間づくりを提案する。

電解次亜水で浴室空間を防カビ、残り湯も除菌する

浴槽接続金具・配管の開発・製造・販売を行うハタノ製作所(大阪府富田林市、波多野昇社長)が、“浴室をまるごと浄化する”という「Joker」を発売した。

これは、本体(152×142×195mm)のタンクに塩を入れて浴槽に浮かべ、リモコンのスイッチを入れることで、噴霧ノズルから残り湯を電気分解した電解次亜水を噴霧し、浴室の床、壁、天井、窓、排水口を次亜塩素酸の力で防カビするというもの。さらに、本体下部で生成した電解次亜水を循環させて浴槽内の残り湯も次亜塩素酸で除菌する。

トイレ掃除や換気扇・コンロ掃除と並び、嫌いな家事の筆頭にあげられる風呂掃除。コロナ禍において在宅時間が増え、家事にかける時間が増加しているが、掃除は家事のなかでも嫌われる傾向があるようだ。同社では、特に風呂掃除について「掃除してもすぐにぬめりや汚れが出てきりがない・達成感がない、比較的女性にとって力がいる」ことから嫌われていると指摘している。

風呂掃除については、カビがつきにくい浴槽や自動浴室掃除ブラシ、除菌洗剤などさまざまな商品開発が行われているが、新たに浴室全体を清潔に保ち衛生管理ができるという新たな課題解決型家電製品として「Joker」を開発した。同社によると、このような製品はこれまでにないものという。

安全性を第三者機関で確認

塩をタンクに入れ浴槽に浮かべることで残り湯を電気分解、微アルカリ性電解水「電解次亜水」を生成する。この電解次亜水の安全性については、第三者機関による急性皮膚刺激性試験、眼刺激性試験、単回経口投与毒性試験を行い、その安全性を確認済みだ。

「フンムモード」で電解次亜次水を約2時間噴霧し、浴室全体を防カビする。月に2回程度の使用でカビやぬめりが発生しにくい環境を整え、きれいな状態を保つ。また、「オフロモード」では電解次亜水を約3時間循環させ、残り湯の除菌を行う。二日に一度程度の使用を目安としている。

浴室にはクロカビや大腸菌など多くの菌やカビが潜むが、これらの雑菌を99.9%以上除菌することを確認している。

コロナ禍で、住まいの衛生面に関する意識が高まっている。特に抗菌や抗ウイルスに対するニーズは高い。さらに、これまで風呂掃除にかけていた労力やコストを節約でき、節水も期待できる。

同社は風呂関連部材を扱っているが、施工が必要なものがほとんどでありBtoBのビジネスを展開してきた。BtoCの商品開発は初となる。

「Joker」をきっかけに、家電量販店、ホームセンター、通販などのルート開拓を進め、新マーケットの創出に注力する。価格は、店頭販売価格で8万円程度を想定している。