2021.9.15

積水ハウス、スマートホームサービスを本格展開

年間2400棟の販売目指す

積水ハウスはスマートホームサービス「プラットフォームハウス構想」を本格展開する。今回、第一弾のサービスを開始し、年間2400棟の販売目指す。


プラットフォームハウス構想の第一弾
「つながり」を軸にしたサービスを提供

積水ハウスは健康、つながり、学びを通じて幸せに暮らせるスマートホームを具現化する「プラットフォーム構想」の実現に向け、2018年から実証実験を重ね研究を行ってきたが、8月30日から第一弾のサービス「PLATFORM HOUSE touch(プラットフォームハウスタッチ)」の提案を開始した。

「PLATFORM HOUSE touch」は、プラットフォームハウス構想における「つながり」を軸にした3つのサービスを提供する。

まずは今回、エッジシステムの導入でセキュリティを強化し、インストール1の「PLATFORM HOUSE touch」を開始した

その一つが「わが家リモコン」。スマートフォンアプリで、外出先からエアコン、照明、窓シャッター、床暖房、玄関ドアなどの状況を確認し遠隔で操作できる。例えば、帰宅時に外出先からあらかじめエアコンを入れることで快適な室温で過ごすことが可能だ。

「PLATFORM HOUSE touch」のスマートフォン画面イメージ

二つ目は「セルフホームセキュリティ」。窓・玄関ドアが不正に開錠された場合や、火災警報器が作動した場合にスマートフォンにプッシュ通知が送られ、外出時にいち早く異常を把握できる。また、家族の帰宅・外出時にもプッシュ通知を行い、家族の行動を見守ることができる。
三つ目が「住環境モニタリング」。屋内外に設置した温湿度センサーで熱中症の危険性を可視化。熱中症の危険性のある場合はスマートフォンにプッシュ通知する。また、家族の機器操作の履歴や、熱中症アラートなどの通知を一覧で確認できる。

高いセキュリティも実現
CCDS協議会の認証で2つ星

近年はサイバー攻撃が増えているが、IoT化したスマートホームに関するものもある。こうしたことから、「PLATFORM HOUSE touch」ではセキュリティにも配慮する。エッジシステムを活用することで、(一社)重要生活機器連携セキュリティ(CCDS)協議会が定める、スマートホーム分野に準拠したセキュリティレベルを実現している。スマートホームサービスの「快適さや利便性に関わる製品・サービス」に必要とされるセキュリティ要件を満たし、サーティフィケーションマークの2つ星を住宅業界で初めて取得した。  

また、サービスのサポート体制として、従来のカスタマーズセンターオーナーデスクと連携し、サービス専用のコンタクトセンターがサポートする体制も整えている。

まずは関東・関西の新築戸建で展開
将来的にはマンションやリフォームにも

積水ハウスの居住者の一部で「PLATFORM HOUSE touch」の実証実験を行ったところ、「約7割が毎日利用した」というデータが得られたことから、同社はサービスのニーズは高いと見て、販売に期待感を抱く。

まずは積水ハウスの関東地区、関西地区の新築戸建住宅のオプションとして提案し、12月1日から提供範囲を全国に広げる予定(沖縄県を除く)イニシャルコストは50〜80万円、ランニングコストは月額2200円としている。初年度は月間200棟、年間で2400棟を販売目標に掲げる。また、将来的には「新築戸建住宅だけでなくマンションやリフォームへも展開もしていきたい」と、プラットフォームハウス推進部長の吉田裕明氏は展望する。

データ蓄積・分析で新サービス
構想第2、第3弾も

(一社)重要生活機器連携セキュリティ協議会のサーティフィケーションマークの2つ星を取得

今後は、「PLATFORM HOUSE touch」のユーザーの住環境・使用データを蓄積し、分析することで、「PLATFORM HOUSE touch」に磨きを掛けるとともに、新たなサービスの開発も検討する。

さらに、外部の事業者と連携したサービスの提供や、現在実証実験中の在宅時急性疾患早期対応ネットワーク「HED‐Net」の提供も行うことで、「プラットフォームハウス構想」の第2弾、第3弾を展開していきたい考えだ。