(一社)不動産テック協会、コロナ禍でVRなどを使ったサービス増える
「不動産テックカオスマップ(第7版)」で明らかに
(一社)不動産テック協会は、国内の不動産テックサービスの市場プレイヤーを示した「不動産テックカオスマップ(第7版)」を公表した。
カオスマップは、不動産テックの業界地図を一覧で示すもの。カオスマップを通じ不動産テックの現状を俯瞰できる。また、定期的に更新されることで、不動産テック業界の動向を把握できるとともに、マップには新たなプレーヤーも収録されることから、今後の不動産テックの方向性なども確認できる。カオスマップは、「VR・AR」、「IoT」、「スペースシェアリング」、「リフォーム・リノベーション」、「不動産情報」、「仲介業務支援」、「管理業務支援」、「ローン・保証」、「クラウドファンディング」、「価格可視化・査定」、「マッチング」、「物件情報・メディア」というカテゴリーで分類されている。
同協会では2017年6月に第1版を公表。今回公表した第7版の掲載数は446件と、4年で6倍以上に増えている。
カオスマップの発表会で、7版の特徴について、同協会代表理事・赤木正幸氏は、「前回(6版)はマッチング系や業務支援型がすごく増えたが、今回はコロナの影響からか、VRや価格の可視化を提供するサービスが増えた」と説明する。また、基幹システム系の提供が増えたのも7版の特徴だ。「クラウドファウンディングや、シェアリングサービスのシステムだけを提供するサービスで、今後、システムを自前で作らなくてもいいようになってくる」としながら、「不動産テックのサービスの普及のフェーズが一段階進んだ象徴的な動き」であることを強調した。
新たに登場するプレーヤーもいれば撤退するプレーヤーもいる。7版では10社がカオスマップから姿を消した。その1つは「OYO LIFE(オヨライフ)」。スマホアプリからホテルを予約するように部屋を借りることができる画期的なサービスとして注目されていたが、7版からは姿を消した。一時は不動産業界の黒船とも言われていたが、赤木氏は「海外の不動産テックが日本に入ってくる時の障壁というか難しさはあのではないか」と話した。
赤木氏は、7版で目に付いた具体的なサービスについても紹介した。VRを使って、スマホのカメラでマンションを映すだけで間取りや賃料が分かるというサービスについては「不動産情報の新しい取得スタイルで、これから一般の人たちが、このサービスを使っていろいろなマンションをかざして、情報を入手する時代が来る」と見通した。また、近年中古マンションなどの販売で使われている「ホームステージング」を、CGなどを使って簡単にできる「バーチャルステージング」についても紹介し、「今までは、かなりのお金と時間をかけてきたものが手軽にできるようになってきた」と話した。
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