広葉樹の用材利用を進めたい 仕分けの手がかりになる規格が必要
「雑木」としてひとからげに
前回、広葉樹は多くの場合、皆伐によって生産され、建築や家具といった価値の高い用途に回すことができそうなものがあっても、すべてチップにしてしまうケースが多いと書いた。それは仕分けにかける手間を厭うためで、建築や家具に使えそうなものを手間と経費をかけて選んだとしても、期待通りの価格で売れるかどうかがわからないという事情がある。

もちろん、広葉樹の取り扱いに慣れた業者は、確かな目利きで木の価値を見積もっている。これなら用材(建築・家具などの付加価値用途に利用される木材)になり、仕分けの手間に見合った価格で売れるだろうと見当を付けるわけだ。だが、再三触れているように、広葉樹の用材としての流通量はわずかであり、眼力を高めるための経験がどうしても不足がちになる。
さらに、スギ、ヒノキ、マツ、カラマツと代表的な樹種がすぐに思い浮かぶ針葉樹と異なり、広葉樹は樹種が非常に多く、その木が何の木かを判定する能力も身に付けなければならない。木を扱うプロなら、当然のスキルとして備わっていることが望ましいのだが、林業界では広葉樹全般を総称して「雑木」(ざつぼく、ぞうき)、あるいは単に「雑」とひとからげにしてしまう習慣がある。
樹種を見分けようともせず、価値もわからない。結果的に広葉樹の扱いがぞんざいになってしまっているのである。

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