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2021.4.21

LIXIL、新窓事業戦略を策定 国内外で窓を刷新

2026年に高性能窓比率100%へ

LIXILは、新たな窓事業戦略を公表した。「社会環境・市場ニーズが変化する中、快適で安心な暮らしを提供する『窓』の重要性が高まってきている」とし、情緒的価値と機能的価値を掛け合わせた付加価値の高い商品開発を加速する。


地球温暖化への対策、人生100年時代の到来など、社会環境が大きく変化する中で、住まいに求められるニーズも変化してきている。特に、コロナ禍を経て生活様式への対応を求めるニーズが高まっている。LIXILが2020年8月、エンドユーザーを対象に実施した住まいに関するアンケート調査では、「魅力的な住まいのアイデアは」という問いに対して、最多の「省エネになる断熱性能」(48%)の他、「効率よく風が抜ける窓配置」(42%)、「空や緑が見える窓、眺めのいい窓」(29%)といった回答が目立ち、“新しい生活様式”の観点から、生活者の窓への注目度がアップしていることがうかがえる。

フレーム素材にこだわらず
多面的に窓を高付加価値化

こうした中でLIXILは、健康で快適な暮らしの実現に向けて、住宅の性能向上、住環境の改善に大きな影響を与える「窓」に改めて注目。「窓の本質的な価値」を追究し、新たな窓事業戦略を策定した。

LIXIL Housing Technology Japanの田村光宏サッシ・ドア事業部長は、「窓に求められる本質的な価値は、アルミや樹脂、ハイブリッドといった窓のフレーム素材だけではなく、ガラスを含めた総合的な性能やデザイン、強度など。そうしたさまざまなニーズに対して最適な窓を提供すべく、2022年3月期に国内外の窓シリーズを刷新する」と述べた。

同社は、2020年8月、開口部に特化した「TOSTEM」ブランドの販売拡大戦略の一環として、「風と光を楽しみ、空を味わう。」というコンセプトを打ち出した。田村サッシ・ドア事業部長は、「社会環境や市場のニーズが大きく変化する中、迅速に対応していくために、当社では商品の開発体制を整え、一貫した開発方針を持ち、付加価値の高い商品開発に取り組んでいる。まず、心の豊かさをもたらす情緒的価値を創出するために、『風と光を楽しみ、空を味わう。』をコンセプトにしたTOSTEMブランドの価値を具現化している」と説明する。

今回の新たな窓事業戦略では、情緒的価値に加えて、機能的価値の創出に向けて、①高性能化、②開放感、③日射遮蔽、④ベンチレーション、⑤電動化/IoT、⑥安心/安全の6つの開発テーマを設定した。①高性能化では、断熱性能だけでなく、気密性能、水密性、耐久性などさまざまな窓の基本性能の向上を図る。②開放感では、大開口サッシ、視界を遮らない網戸、フレームのスリム化などによりパノラマウインドウの普及を目指す。③日射遮蔽では、スタイルシェード、外付ブラインドなど、窓の外側で日射を遮蔽し、夏の節電、室内熱中症対策に有効な日射遮蔽商品を拡充する。④ベンチレーションでは、「フィルター付換気窓+段窓排気ファン」やウインドキャッチ、採風シャッターなどで、換気対策に配慮した窓商品の提案を強化する。⑤電動化/IoTでは、同社が展開するIoTホームリンク「Life Assist」と連携できる「開閉電動ユニット」や「スマート施錠感知ユニット」などの新商品を2021年秋から順次発売し、住宅に電動化・IoT化を推進する。⑥安心/安全では、年々巨大化する台風に備えて、シャッターの耐風圧性能を向上させ、2400Paという業界最高水準の耐風圧性能を備えた商品を拡充する。「情緒的価値と機能的価値を掛け合わせることによって、より付加価値の高い商品を開発していく」(田村サッシ・ドア事業部長)。

国内では、2022年3月期にすべての窓シリーズ(アルミ窓・ハイブリッド窓・樹脂窓)の高性能化を図る。

国内最高水準の断熱性能2.48W/㎡・Kを実現したアルミ窓「サーモスA」

第一弾として、国内最高水準の断熱性能2.48W/㎡・Kを実現したアルミ窓「サーモスA」(Low‐E複層ガラス・アルゴンガス入り)を2021年5月から順次発売する。Low‐E複合ガラス、アルゴンガス入りの同じ条件で、従来品のアルミ窓の2.91から大幅に断熱性能を高めた。また、2021年夏発売予定の樹脂窓、2021年秋発売予定のハイブリッド窓など、より高性能な窓シリーズ商品を続々と展開する。

高性能窓比率100%に向けた窓出荷比率のイメージ

同社は、熱貫流率2.33W/(㎡・K)以下の製品(サーモスL(Low‐Eガラス/アルゴンガス入り)に相当)を高性能窓と定義する。2015年3月期の高性能窓の出荷比率は15%、2020年3月期には74%まで高めた。これを新たな窓事業戦略を推進することで、2026年3月期までに高性能窓比率100%達成を目指す。「窓のリーディングカンパニーとして日本の住宅の高性能化に貢献していきたい」(同社)考えだ。

アジアでサッシ事業を開始
TOSTEMブランドを海外へ

グローバルでの展開を視野に入れ、アジア市場でも2022年3月期に新サッシシリーズの製造・販売を開始する。2023年3月期までに2021年3月期比で売上倍増を目指す。

アジア市場の2021年の売上見込みは、窓・玄関ドアが3200万ドル(タイが1900万ドル、インドが400万ドル、その他が900万ドル)、インテリア建材が1300万ドル、これを2023年には、窓・玄関ドアが7000万ドル(タイが3400万ドル、インドが1100万ドル、その他が2500万ドル)、インテリア建材が2000万ドルまで高める。「現地の特性やニーズをフレキシブルに反映した質の高い商品を展開していく。アジア市場についても、TOSTEMブランドを展開し、日本と一貫したコンセプトのもと、グローバルブランドとしてのプレゼンスを確立していく」(同社)。

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ハウジング・トリビューンVol.631(2021年22号)

特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

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