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2021.4.12

住生活基本計画が閣議決定

「職住一体・近接」の住まいを整備、ZEHの拡充も

政府は、向こう10年間の住宅政策の方向性を示す「住生活基本計画(全国計画)」を閣議決定した。新型コロナウイルスの感染拡大や近年、頻発化、激甚化する自然災害を背景に、二地域居住をはじめとした住まいの多様化・柔軟化の推進や安全な住宅・住宅地の形成などを明記した。


住生活基本計画は、住生活基本法を具体化するため策定される中長期計画。2021年度から10年間の新たな計画が3月に閣議決定された。

新計画では8つの目標を設定した(表参照)。コロナ禍を踏まえて、「『新たな日常』やDXの進展などに対応した新しい住まい方の実現」を、その1つの目標に掲げた。実現に向け、住宅内テレワークスペースや地域内のコワーキングスペース、サテライトオフィスなどを確保し、職住一体・近接、在宅学習の環境整備を推進することを明記。非接触型の環境整備を推進するため、宅配ボックスの設置も進める。また、空き家など既存住宅を活用しながら、地方、郊外、複数地域での居住を推進し、住まいを柔軟に選択できる居住の場の多様化・柔軟化を進めていく。

近年、頻発・激甚化する自然災害を見据え、安全な住宅・住宅地の形成と被災者の住まいの確保も目標の1つとした。近年大きな被害が各地で起きている水害や風害への対策も意識。ハザードマップの整備・周知などによる水災害リスク情報の空白地帯の解消や住宅改修や敷地かさ上げなどによる住宅・住宅地の浸水対策の推進、住宅の改修による耐風性などの向上などを明記した。耐震改修・建替えなどによる住宅・市街地の耐震性の向上や、食料、物資、エネルギー等を住宅単体・共同で確保し、災害による停電、断水時などにも居住継続が可能な住宅・住宅地のレジリエンス機能の向上も示された。

政府は2050年カーボンニュートラルの実現に向け動き出している。新たな住生活基本計画でも、「脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築と良質な住宅ストックの形成」として目標の1つに掲げた。長期優良住宅ストックやZEHストックを拡充。LCCM住宅の評価と普及を推進する。V2Hの普及も進める。炭素貯蔵効果の高い木造住宅等の普及や、CLT直交集成板)などを活用した中高層住宅などの木造化で、まちにおける炭素の貯蔵を促進する。

新たな住生活基本計画の3つの視点と8つの目標
視点①「社会環境の変化」の視点
【目標1】「新たな日常」やDXの進展等に対応した新しい住まい方の実現
【目標2】頻発・激甚化する災害新ステージにおける安全な住宅・住宅地の形成と被災者の住まいの確保
視点②「居住者・コミュニティ」の視点
【目標3】子どもを産み育てやすい住まいの実現
【目標4】多様な世代が支え合い、高齢者が健康で安心して暮らせるコミュニティの形成とまちづくり
【目標5】住宅確保要配慮者が安心して暮らせるセーフティネット機能の整備
視点③「住宅ストック・産業」の視点
【目標6】脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築と良質な住宅ストックの形成
【目標7】空き家の状況に応じた適切な管理・除却・利活用の一体的推進
【目標8】居住者の利便性や豊かさを向上させる住生活産業の発展

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特集:

住産業はどう対応する?

社会が大きく変わりつつある。
環境対策は待ったなしの緊急課題で、脱炭素社会の実現に向けた取り組みが急展開している。
少子高齢化は、わが国の人口構成を大きく変え、これまでになかった社会を迎えつつある。
また、地震や台風などの自然災害の激甚化・頻発化は気候変動への対策とあわせ、その対策が強く進められつつある。
さらにコロナ禍は、働き方改革やデジタル化を好むと好まざるとにかかわらず、強制的に進めることになった。
こうしたなかで人々の暮らしも変わりつつある。
生活を支える住産業は、こうした変化にどのように対応していくのか──。
各省庁がまとめた白書をベースに、さまざまなデータを紐解いた。

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