2021.1.5

(一社)テレメディーズ、これから医者付き住宅を当たり前に

オンライン診療支援サービス「テレメディーズ®BP」提案を強化

近年、住まいと健康との関係が取り沙汰されるなか、(一社)テレメディーズは、住宅事業者向けに、高血圧治療に特化したオンライン診療支援サービス「テレメディーズ®BP」の提案を強化している。

テレメディーズ®のサービス概要

高血圧とは、最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上を指す。厚労省の調査によると、高血圧の人は4300万人、日本人の3人に1人は高血圧と言われる。しかしこのうち通院治療を含めてなんらかの対策をしている人は半分ほどで、約3000万人は安全な血圧になっていないという。

谷田部淳一代表理事

高血圧の要因には遺伝のほか、塩分、肥満、運動不足、環境からのストレスなど複合的な要素が絡む。高血圧を放っておくと脳梗塞や心筋梗塞、心不全などの発症リスクが高まり、認知症になる可能性は正常値の人の10倍リスクは高い。半身不随や心不全などの合併症もある。そうならないよう十分血圧を下げるためには、薬を飲み続けなければならないケースがほとんどだ。

「生活の質を悪くするという意味で、高血圧はがんよりも怖い」と(一社)テレメディーズ代表理事で高血圧を長年研究している医師・医学博士の谷田部淳一氏は警鐘を鳴らす。

谷田部氏がとくに問題視するのは住まいとの関係性だ。以前、寒冷地で家庭血圧測定の実証事業を行った際、血圧計に内蔵された室温計を見てみると、なんとマイナスだった家が何軒もあったという。冬は血圧が高くなりいわゆるコールドショックやヒートショックの危険性が高い。氷点下となる室内で寝起きしている実態に驚き、住まいと血圧の関係を学会での発表や論文でも啓発してきた。そして「テレメディーズ®BP」開発のきっかけともなった。

「テレメディーズ®BP」とは、スマートフォンにより患者に家庭から血圧などをオンライン送信してもらい、それらのデータをテレメディーズが分析し、患者さんと診療担当医にアドバイスを送付するサービス。「病院が遠くて通院できない」「薬だけもらいにいくのは面倒だ」といった人たちにもビデオ通話によるオンライン診療により来院は不要、しかも高血圧専門家によるアドバイスや、薬の配送、ホームモニタリングなどもサポートしてもらうことができる、いわば高血圧治療のコンシェルジュサービスである。価格は見守り契約だけなら月1000円、オンライン診療と薬の配送などもいれると3500円程度。初診からのオンライン診療も可能だ。

また、スマホを使わず、コンセントに差し込んでおくだけで血圧や酸素飽和度、体温、室温、湿度などの監視を行えるデバイスもまもなく販売の予定。「高齢者が手軽に扱えて、離れて暮らすお子さんたちの見守りにもなる」。工務店や住宅メーカー、マンションデベロッパーなど、住宅関連の事業者に訴求していきたいという。「高血圧の人をなくし、高齢でも健康に働けるような社会になれば」との思いを強めている。

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新たな暮らしに求められ、急拡大する新市場

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今、どのようなサービスが求められ、急成長しつつあるのか――。
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