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2020.12.2

ハウゼコ、通気機能備えた立平金属屋根材を開発

野地板上面の通気促し耐久性向上

ハウゼコ(大阪府大阪市、神戸睦史社長)は、通気機能を備えた立平葺き金属屋根材「デネブエアルーフ」を開発した。通気リブ構造と透湿ルーフィングの組み合わせで野地板上面の湿気を運ぶ空気の流れを創出。「50年の耐久性」を備えた新発想の屋根材として普及を目指す。

独自のリブ加工を施した立平葺き金属屋根材「デネブエアルーフ」

近年、屋根材市場は変革期に入っている。金属屋根がスレート瓦、粘土瓦を抜いてシェアトップとなった。

一方で、金属屋根材は、軒先や野地合板の腐朽リスクに注意が必要だ。

スレート瓦や粘土瓦では、野地合板との間に多少の隙間があるが、金属屋根材は、透湿抵抗が低い野地合板やアスファルトルーフィングに、密着して施工するため隙間がなく、毛細管現象により、軒先、野地合板などに雨水が浸入しやすい。溜まった水分が排出されないことが大きな要因となり、野地板上面の水分が下地材や野地合板を腐らせる現象が起こっている。

特に0.5寸から対応できる立平葺き金属屋根材では、雨水が滞留しやすく劣化リスクは高まる。

近年、巨大台風などにより、立平葺きの金属屋根が軒先から吹き飛ばされる被害などが発生しているが、この破損の大きな要因の一つは、軒先、野地板の腐朽により、屋根材を固定する釘の保持力が弱まっていることだと見られている。

屋根にも通気層で野地板上面を乾燥状態に

こうした課題を受けて、通気・換気部材を製造・販売するハウゼコは、同社初となる立平葺き金属屋根材「デネブエアルーフ」を開発した。

通気リブと透湿ルーフィングの組み合わせで、野地板上面に通気層を確保。野地板上面を乾燥状態に保つ

独自の形状に加工した通気リブと、野地合板の上に施工する透湿ルーフィングの組み合わせで、野地板上面の湿気を運ぶ空気の層をつくり野地板上面を乾燥状態に保つ。

木材は含水率が20%以上になると、腐朽菌が活発化し劣化リスクが高まる。同社は、一般的な立平葺き金属屋根と、通気層を備えたデネブエアルーフの試験体をつくり、野地板上面の含水率を測定したところ、一般的な立平葺き金属屋根では、含水率20%~80%の高湿状態のままで推移し劣化リスクが高いことが判明した一方、デネブエアルーフでは、通気層が野地板上部の水分を排出し、20%以下の低い含水率で推移し木材の耐久性向上に寄与していることが分かった。

軒先換気部材、換気棟の併用でさらに効率的に通気・換気

屋根、小屋裏全体の耐久性を高めようとすれば、野地裏だけに通気層を設けるだけでは十分ではなく、軒先換気部材、換気棟などを組み合わせて、軒先→野地板上面→棟へと連続して通気・換気することが重要になる。

同社が実施した実験によると、屋根に、軒先換気部材や換気棟などを付けない、換気部材なしの構造では、施工中の降雨などによって水を含んだ屋根下地合板全体から、日射などによって水分が天井裏空間に放出され、閉塞空間が常に高温状態となり、劣化リスクが高まることが分かっている。

デネブエアルーフと軒先換気部材、通気立平換気棟を併用することで、軒先→野地板上面→棟へと連続した通気層を確保できる

そこで、デネブエアルーフと併用できる軒先換気部材「通気立平用デネブ」、通気立平換気棟「スピカBT」も用意した。これらを併用することで、軒先からの通気がデネブエアルーフと野地板間の通気層を流れ、換気棟から排出される。軒先→野地板上面→棟へと連続して通気・換気することができる。

一般的な立平葺き金属屋根(グラフ下)と、通気層を備えたデネブエアルーフ(グラフ上)の試験体をつくり、野地板上面の含水率を測定した

また、野地板下の垂木を棟部分でカットし空気の流れをつくり、換気棟と組み合わせることで、小屋裏に溜まった湿気を換気棟から排出し、小屋裏空間を含めてより高いレベルで乾燥状態に保ち劣化リスクを抑制できる。「垂木を棟部分でカットし空気の流れをつくり、棟換気も設置し、小屋裏の湿気を抜けやすくしている住宅はまだまだ少ない」(神戸社長)。

デネブエアルーフは、屋根にも通気構法の考え方を持ち込む新発想の屋根材となる。同社は、デネブエアルーフを2021年3月から生産・販売を開始。当面は近畿エリアに限定して販売する。神戸社長は「『50年の耐久性』を備えた屋根材としてデネブエアルーフを訴求していく。住宅ストックの長寿命化が求められる中で、ニーズは高まっていくと確信している」と話す。

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特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
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