LIVING TECH協会が本格始動
暮らしIoTで異業種連携
住宅、不動産、通信、流通などの事業者が連携し、暮らしIoTの普及を目指す(一社)LIVING TECH協会(東京都渋谷区・代表理事 リノベる 山下智弘 社長・アマゾンジャパン 古屋美佐子 オフライン営業本部 営業本部長)が本格始動した。カンファレンスイベントや実証実験を行うなどし、暮らしIoTの普及促進を図っていく。
IoTの導入で暮らしの利便性や質の向上が期待されているが、日本での暮らしへのIoTの導入は遅れているというのが実情だ。
こうしたことから、我が国での暮らしIoTの普及を目指し、リノベる、アマゾンジャパン、YKK AP、(一社)不動産テック協会、パナソニックなどにより4月に(一社)LIVING TECH協会が設立されたが、今回、活動を本格化させる。
協会では、活動の一環として、暮らしIoTに関わる情報収集や発信を行っていく。例えば、暮らしIoTに関するイベントの開催や、新しいテクノロジーに関するレポート、カオスマップの作成などを行う。
情報発信として、まずは10月29日にオンラインで、幅広い事業者を対象に、スマートホームに関するカンファレンスイベント「LIVING TECH Conference2020」を開催し、スマートホームについての理解の促進と、協会会員への加入促進を図った。
イベントでは11のセッションを実施。例えば、暮らし関連のSNSを運営するルームクリップと実施したアンケートのデータに基づき、スマートホームに関する消費者ニーズを分析するセッションなどを行った。
また、「LIVING TECH Conference2020」に関連し、10月29日から11月29日まで、二子玉川蔦屋家電(東京都世田谷区)で「暮らしとテクノロジー展」を実施。暮らしとテクノロジーの融合をテーマにスマートホーム関連のプロダクトやサービスの展示を行い、暮らしIoTの消費者での認知度の向上を図る。
今後は、実証実験も行なっていきたい考えだ。例えば、異業種の協業による新たな価値の創出や、消費者の声を会員の商品・サービス開発に取り入れられるような実証実験を想定している。実証実験に関して、会員企業間のデータ活用も視野に入れており、協会が分科会を設置することも検討している。
また、他の団体との連携も図っていきたい考えだ。現在、(一社)不動産テック協会と(一社)リノベーション協議会との連携を進めているところだという。また、暮らしIoTで日本の国際競争力が下がっていることから、海外の暮らしIoT関連団体・企業との接点作りにも取り組む方針だ。
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