2020.10.6

point0、個室サテライトオフィスを全国展開

3年で全国100拠点を開設へ

ダイキン工業などが出資するpoint0は、個室サテライトオフィスを全国展開する。コワーキング、シェアオフィス事業者と連携し、3年で100拠点の開設を目指す方針だ。

「point 0 satellite」のイメージ。全室個室を採用

新型コロナウイルスの感染拡大への対策として、テレワークの普及が進められており、特に首都圏の大企業などでは定着した感がある。一方で、家族の存在が気になったり、通信環境が悪いなどの理由で、自宅が仕事に適した環境でない人も多く、自宅でも会社のオフィスでもない第3のワークプレイスを求める人が増えている。中にはコワーキングスペースやシェアオフィスで仕事をする人もいるが、従来のものはオープンな空間を特長とするものが多く、新型コロナウイルスの感染リスクを避けるため、人数制限を設けるところもある。

こうしたことから、ダイキン工業やパナソニック、TOTOといった住宅設備メーカーなどが出資するpoint0(東京都千代田区・石原隆広代表取締役、以下ポイントゼロ)は、完全個室のサテライトオフィス「point 0 satellite」を全国展開する。完全個室とすることで、新型コロナウイルスの感染リスクを低くするとともに、個人ワークに特化した集中しやすい環境の提供を目指す。

全国の事業会社(コワーキング事業者やシェアオフィス事業者など)とパートナーを組んだ形での展開を図る。具体的には、ポイントゼロは、オフィスのコンセプトや企画の立案、ソリューションの提供を行い、全国の事業会社が運営を行う。

各店舗のブランド名は、事業会社のものとし、例えば「○○○○powered by point 0」といった名称になるように想定している。利用者は、1つのアカウントで全国の店舗を利用できる仕組みとする。

2020年度中に東京に第1号店を開設、2021年度春に大阪にも店舗を開設する予定で、3年で100店舗の展開を目指す。

都市型と郊外型の2つの形態での展開をイメージしており、都市型は比較的広めで個室に加えて執務スペースも用意、郊外型は個室のみで比較的小規模なものとする予定だ。

先進テクノロジーによる空気環境や非接触を付加価値に

「point 0 satellite」では、個室としながらも隣の部屋と緩やかに繋がれる仕組みも検討

「point 0 satellite」では、ポイントゼロへの出資企業による先進テクノロジーを活用したソリューションを付加価値としていく。

例えば、ダイキン工業などが持つ技術を活用し、空気質のモニタリングや気流を循環させる空調などを行うことで、ウイルスに対しても安全・安心な空気環境を提供する。また、非接触で入退室できるソリューションも導入し、ドアノブを触りたくないといったニーズにも応える。このほか、照明や空調、音響などを通じて、集中できる作業環境も提供する考えだ。