2020.9.16

在来木造の工業化、そのコストメリットを徹底検証

話題の大型パネルは本当にコストダウンに貢献するのか

工場で製造する大型パネルにより在来木造住宅の工業化を目指すウッドステーション。発足から3年目を迎え、全国でユーザーが拡大しつつある。しかし一方で、「在来プレカットを用いるよりもコストは安いのか」という声も聞かれる。そこで、ウッドステーションの塩地社長はじめ、大型パネルのユーザーであるハウスビルダー、地域工務店、大工の三者に集まってもらい座談会を開催し、大型パネルは在来木造住宅のコストダウンに貢献するのかを検証した。

▶︎ この座談会を動画で見ることができます


塩地博文 氏(ウッドステーション 代表取締役)
古賀賢㆒郎 氏(パナソニック アーキスケルトンデザイン 事業開発担当 部長)
佐藤高志 氏(サトウ工務店 代表取締役)
天野洋平 氏(天野保建築 専務)


──まず塩地社長から、どのような想いで大型パネルを開発されたのかお聞かせください。

塩地 大型パネルのコストの話に入る前に、ハウスビルダー、工務店、大工は、業態で言うと何に分類されるのかを整理しておきたいと思います。私は製造業であると思っています。そして製造業は生産性が命です。次に生産性とは何かということですが、分かりやすく言うと、生産高を時間で割ることです。どれだけの時間で目的とするものを生産できたかということであり、時間という概念が最も大事になります。しかし、木造住宅の業界では、「坪請け」、「坪単価」といった言葉があり、そこに時間の概念はありません。生産性を競い合っている中で、驚くべきことに契約体系に時間の概念がないのです。


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