急増する木質バイオマス需要 燃料として適切な利用を(下)
利用期を迎える国産材を活用して林業の成長産業化に導くにはどのような取り組みが求められているのか。
林材ライターの赤堀楠雄氏が地域で芽生える国産材活用の事例をルポする。
燃料材の生産比重が高まる
前回、新型コロナウィルス流行による景気低迷の影響で木材製品の荷動きが停滞し、発電用の燃料需要の吸引力が相対的に高まっていることを紹介した。その傾向に拍車がかかっている。
製材工場や合板工場が減産に動き、丸太の受け入れを一時停止したり、市場での買い入れ量を減らしたりしていることにより、スギやヒノキの丸太価格は大幅に値下がりしている。そのため、林業生産現場では、需要が減り、価格も低迷している建築資材用の丸太生産を減らし、安定して丸太を受け入れてくれる発電所向けに燃料用材の生産を増やすことで、急場をしのごうとする動きが広まっている。
FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)の認可を得た発電所の運営は景気の影響を受けない。林業関係者の立場からすると、安定した需要の受け皿であるとの見方もでき、実際、今のような景気低迷下で生産活動を継続できるというのは、ありがたいに違いなく、現場からは「発電所があってよかった」という声も聞こえてくる。
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