お知らせ ◆無料会員の新規登録に不具合が発生する場合がございます。ご登録いただいた後に確認のメールが届いていない場合、お手数をおかけし恐縮ですが再度ご登録の手続きをお願いしております。  ◆ハウジング・トリビューン最新刊Vol.629(2021年20号)好評発売中です   ◆有料会員サービス「Housing Tribune Online Premium」がスタートしました (2021.4)  ◆ハウジング・トリビューンが注目する注目の業務改善ツール 一覧はこちら (2020.10) ◆住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜発売。ご購入・年間定期購読はこちら建材・設備情報サイト「スマテリアル」は福井コンピュータアーキテクトの「3Dカタログ.com」と連携しています(2019.12)

2020.4.17

ケイミュー、ものづくり改革で 営業利益4割増の60億円

価格競争から価値競争へ

ケイミューは2019年度の業績予想を発表した。ものづくり改革が奏功し営業利益は同40%増の約60億円となる見込み。23年度を最終年とする中期5カ年計画では、「軽く強く」、「美しく長く」、「省施工」、「廃材削減」をテーマに新しい価値の創出を目指す。

「価格競争ではなく、価値競争で需要を創出していきたい」と話す木村均社長

住宅着工が減少する中、ケイミューの2019年度の売上高は、前年度同水準の1270億円だった。一方、ものづくり改革、具体的には、「生産リードタイムの短縮」、「小ロット多品種生産」、「地産地消体制の整備」、「物流システムの強化」を進めた結果、営業利益は同約4割増の約60億円の増収となる見込み。木村均社長は、「サービスレベルを落とすことなく価値の向上を図ることができた。在庫量は前年度比で約2割減の1・2カ月分まで削減でき、外部倉庫での保管料の削減などで10億円単位のキャッシュフローの改善効果が生まれている」と説明する。また、職人の待遇改善を目的に19年2月に屋根材・外壁材、8月に雨といの価格改定を行ったが、年間で1ポイントほどの需要減にとどまった。

同社は、「新しい価値で社会に貢献する」をスローガンに19年度を初年度とする中期5カ年計画を策定し、取り組みを進めている。

隅棟やケラバまですっきりと納められるグランネクストの新商品「Simple」。2019年度グッドデザインのベスト100にも選出された

台風被害など、自然災害が頻発する中で、新しい価値として「軽く強く」を掲げ、災害から住まいを守る屋根・外壁・雨といの商品開発を強化する。また、社会が成熟化するとともに、本格的なストック時代を迎える中で、新しい価値として「美しく長く」を掲げ、先鋭的なデザインの開発、外装全体の高耐久化にも取り組む。さらに、住宅業界で職人不足が深刻化し、環境問題への対応も求められる中で、新しい価値として「省施工」、「廃材削減」を掲げ、外装トータル工業化システムの構築を目指す。

「非住宅」、「リフォーム」、「海外」という新しいマーケットへも挑戦する。「非住宅、リフォーム、海外を合わせた売り上げは、全体の1割だが、23年までに3割まで引き上げたい」(木村社長)。19年10月、営業部門の中に、市販営業部、特需営業部(大手住宅会社)と並ぶ、非住宅営業開発部を新設した。ゼネコン、設計事務所、住宅会社非住宅部門への提案を強化する。また、ニーズを把握したうえで商品開発力も強化していく考えだ。リフォームについては、カバー工法に対応した金属屋根材「スマートメタル」の販売を強化するほか、省施工や廃材削減を実現する新しいリフォーム商品の拡充を図る。海外事業については、17年に米国・シアトルにKMEW USA、18年にロシア・モスクワにKMEW RUSSIAを設立、日本で製造した外壁材を輸出し販売を強化する。19年9月には、住宅着工120万戸に上るインドネシアに進出、チェンカレン・プルマイ社とアライアンスを結び、屋根材の基本設計、塗装技術、品質管理の手法など技術供与を開始した。

日本の屋根を変える高付加価値商品を相次ぎ発売

20年にカラーベストの発売開始から60周年を迎えるのを機に、屋根材のトップメーカーとして、「ROOFinnovation 日本の屋根を変える」をスローガンに、さらなる屋根材の高付加価値化にも取り組む。具体的には、高級グレードの軽量屋根材「ROOGA」について、20年3月から、価格据え置きで、不燃材へとアップグレードを図った。平形スレート屋根材「グランネクスト」の販売も強化する。鱗を連想させる形状の「Uroko」、格子状のラインが特徴の「Hishi」、砂のような凹凸感に表情豊かな色彩を加えた「Sand」など、斬新なデザイン・形状のラインアップを用意。さらに、20年3月から、シンプルさを追求し、隅棟やケラバまですっきりと納められる「Simple」を発売。19年度のグッドデザイン ベスト100にも選出されている。また、通気下地屋根構法の普及にも取り組み、屋根の高耐久化、メンテナンスコストの削減、中古住宅流通の活性化に貢献していきたい考えだ。

リフォーム市場向けには、20年10月、新発想の金属カバー屋根材「リコロニー」を発売する。既存のコロニアルに差し込むだけの簡単な施工で、重ね葺きによるリフォームと、塗装によるリフォームの間の価格帯でコストを抑えて屋根リフォームを実現。年間約250万棟あるという、リフォーム適 齢期を迎える築20~30年のカラーベスト屋 根をターゲットに、採用をめざす。

カラーベスト発売60周年を機に、「ROOFinnovation 日本の屋根を変える」をスローガンに、さらなる屋根材の高付加価値化に取り組む

住友林業と連携してカラーベスト屋根のプレカット化も進める。住友林業の物件の屋根は約8割がカラーベスト屋根で、その全物件をプレカット化の対象とし、屋根施工の省力化を図る。20年5月から、小田原工場、滋賀工場にプレカット設備を導入する。両社が連携しトライアルを重ね、ルールづくりをした上で専用ソフトも開発。順次、対象エリアを拡大し、21年10月からカラーベスト屋根材対象の全棟でプレカットに対応する。「住友林業との連携にとどまることなく、屋根材のプレカットの価値を認めていただける住宅事業者に有償で対応していきたい」(木村社長)。

さらに、23年度に向けて、「外壁材においてもトップメーカーとなる」(木村社長)ことを目指し、新しい価値の創出に向けた取り組みを加速する。

Housing Tribune最新刊

住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜日発売。年間購読者には電子版News Report「Housing Tribune Weekly」を配信しています。

ハウジング・トリビューンVol.631(2021年22号)

特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

目次を見る

関連記事