住宅 |  2020.3.25

アキュラホーム、暴風でも住宅に被害なし 実物実験で確認

災害に強い住宅の商品化へ弾み

アキュラホームは、暴風公開実物実験で、風速66m/Sでも住宅に損傷がないことを確認した。同社は災害に強い住宅の開発を進めており、今回の実験はその一環。5月には浸水での公開実験を予定している。実験結果を踏まえ、9月の商品投入を目指す考えだ。


実験は2月、同社などの関係者を集めて、埼玉県草加市の建材試験センター中央試験所で実施した。

昨年、千葉県に上陸した台風15号による暴風で約7万5000戸の住宅に被害がでた。今後、地球温暖化が進み、台風の勢力が強まり、暴風による被害増大が懸念されている。同社は、実験を通じて▽建築基準法の家はどこまで耐えられるのか▽アキュラホームの家はどこまで耐えられるのか――などを確認した。

実験は実寸大の一般的な建築基準法のレベルの建物と、現在のアキュラホーム仕様とほぼ同じ住宅の2つを使って実施。強風と暴風それぞれで試験した。

一般住宅は強風に煽られ、雨樋が変形した

強風試験では最大風速40m/S、50m/S、60m/Sの風を継続的にあて、屋根、軒天、雨どい、サッシなどの外部の負荷を調べた。

同社によると、一般住宅では最大風速50m/Sで、北面の雨どいが脱落した。風速60m/Sになると屋根材は飛散。太陽光パネルがない、直接風に曝された部分が全て吹き飛んだ。屋根材が一気にめくれ上がったため、金具も大きく湾曲。また、片流れ屋根では棟部分の板金が変形するなどの被害を確認した。

突風試験は、風速20m/Sから一気に66m/Sに加速する方法で2回行った。1回目で軒天が崩落。2回目ではさらに崩壊が進んだ。突風試験では飛来物などで窓が割れた場合を想定し行われ、屋内の内気圧が一気に上昇し、内側から負荷がかかる軒天の様子なども確認ができた。

突風で吹き飛んだ軒天

一方、アキュラホームの住宅では、強風、突風での家屋への被害は見られなかったという。理由について同社は「安全・安心を考慮した部資材を当社で選定し、検証を重ねた独自での施工方法を正確に実施できたため」と説明する。

同社は災害に強い住宅の商品を開発中で、既に強い雨(耐雨)は実験を終えている。浸水については5月に実験を行う予定だ。同社は、この3つの実験を踏まえ、9月に災害に強い住宅の商品化を目指す考えだ。

強風、突風試験で、外部・内部で損傷がなかったアキュラホーム仕様の住宅

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