ダイキン工業 消費者共創の商品開発を加速
オンラインプラットフォームを開設
ダイキン工業は消費者と共創した商品開発を加速させる。専用サイト上で、消費者の意見を聞いて最終的な仕様を決めるなどし、競争力の高い新商品開発に取り組む。
ダイキン工業は消費者の声をもとに新商品開発を行うウェブサイト「DAIKIN LAUNCH X(ダイキン ローンチ エックス)」を開設した。この取り組みを通じ、消費者ニーズの変化に合わせ試作と改良を重ねる「アジャイル型商品開発」を加速させる。
これまで、同社は“自前主義”での商品開発を進めてきたが、「完成されたものの磨き上げ」(空調営業本部・萩原良彦 商品戦略担当部長)になり、新たな発想のものづくりを行うことに限界を感じていた。このため、最近、社外との共創による商品開発に力を入れている。例えば、昨年、東京大学と共同研究・人材交流で産学包括協定を締結、新たなビジネスの創出を目指している。
こうしたなか、今回、DAIKIN LAUNCH X を通じ、消費者との共創も加速させる。DAIKINLAUNCH X では、開発中商品の情報(コンセプトや搭載予定の機能、スペックなど)をウェブ上に掲載。それを閲覧した消費者が商品に対する期待度や意見を「期待レビュー」に投稿できるようにしている。また、ダイキンの商品開発担当者と直接会話して意見交換を行う機会も提供する。掲載の開発中商品は、こうして収集した消費者の声に基づき、そもそも発売するべきかの判断を行い、最終的な仕様を決定する。
掲載第一弾はコードレス脱臭機とポータブルエアコン
掲載する開発中商品の第一弾は、コードレス脱臭機 「LOOP STREAMER(ループストリーマ)」とポータブルエアコン「Carrime(キャリミー)」だ。
LOOP STREAMERは、ダイキンのエアコンや空気清浄機にも搭載された独自の空気清浄技術「ストリーマ放電」を応用した狭小空間向け脱臭機。有害物質を酸化分解するストリーマ放電の特長を活用し、衣類や靴に付着したニオイを脱臭する。DAIKIN LAUNCH X を通じて消費者の意見を集め、2020 年の販売開始を目指す。
Carrime は、エアコンの設置が難しいキッチンや洗面所、ガレージなど、様々な場所に持ち運び可能なヒートポンプ式のポータブルエアコン。DAIKIN LAUNCH X で消費者の声を集めるとともに、クラウドファンディングサービス「Makuake」を活用し、商品開発費用の支援を募る。結果、購入希望者が300 人以上あった場合、2020 年6月に発売する予定だ。
少子高齢化により、国内市場は今後一層高い訴求力の商品開発が求められる。しかし、自前主義では新たな発想という点で限界があるのも事実。それだけに、ダイキン工業のように、消費者や大学などと連携した共創の取り組みが重要になってきそうだ。
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