2019.12.4

アキュラホーム、木のストローで横浜市と連携

ホテルなどに流通、全国展開も視野に

アキュラホームは、横浜市とヨコハマSDGsデザインセンターと連携し、横浜産のカンナ削りの「木のストロー」の生産を後押しする。横浜市が保有する水源林の間伐材を原材料とし、市内の特例子会社などで製作する。市では月間1万本を当面の目標としている。同社は、この取組みをモデルケースに全国展開を図りたい考えだ。


近年、廃プラスチック問題による海洋汚染が地球規模での課題として認識されており、使い捨てのプラスチック製ストローは、その海洋汚染の代表例とされている。既に大手外食店がストローの提供をやめるなど、削減への関心が高まり出しているのだ。

同社は、G20にかかわる会議などで、プラスチック製ストローの代替として木のストローをPRしており、こうした取組みがSDGs未来都市を目指す市の目にとまり、今回の連携につながった。

市では、山梨県道志村に水源林を保有する。その間伐材を原材料とし、市内企業の特例子会社などで障害者らが製作する横浜産木製ストローを、市内の飲食店やホテルなどへ普及する「ヨコハマ・ウッドストロー・プロジェクト」を立ち上げた。12月からの提供を計画する。同社は、製作する特例子会社などへの技術指導や、製作された木のストローの検査・検品を行う。

同社では、今後、横浜市をモデルとし、他都市・他地域へ普及・展開を考える。「カンナ削りの木のストローの普及に積極的に取り組む自治体との連携によるプラスチック対策の機運醸成や森林環境保全、雇用創出による地域活性化を推進していく」と話す。

定例会見で木のストローを紹介する林市長

普及・拡大の鍵は価格
林市長が利用呼びかけ

木のストローは、プラスチックの削減や間伐材の使用用途の提供につながる「環境」面だけでなく、それを製作する障害者の活躍・雇用機会の創出といった「社会」的側面、さらに新たなビジネスの創出などの「経済」的側面、それぞれの課題を解決できる可能性がある。

問題は価格だ。市によると、今回のストローの価格は1本50円で、プラ製は1本0.5円という。市では、製作されたストローを、横浜市内のホテルで提供することを検討している。また、成田空港内での使用に向け、NAAリテイリングと調整もしている。

林文子市長は「たくさんの人が使わないとコストは下がらない。市内に限らずあらゆるところで木のストローを使ってもらいたい」と呼び掛けた。

Housing Tribune最新刊

住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜日発売。年間購読者には電子版News Report「Housing Tribune Weekly」を配信しています。

ハウジング・トリビューンVol.612(2021年1号)

特集:

市場拡大の鍵
戸建、賃貸、マンション、リフォーム、既存住宅流通、移住・住替え…

2021年の幕が上がった。
コロナ一色であったといっていい2020年を経て、新たな年はどのような一年になるのだろうか。
人口減少、少子・高齢化、環境対策への強い要請など社会的な環境変化に加え、新型コロナウイルスの蔓延は住生活産業に劇的な変化を促そうとしている。
新設住宅着工はいよいよ70万戸時代に突入しそうで、新築をベースとした市場はその姿を大きく変えつつあり、既存住宅の取引量が増大している。
また、東京一極集中にストップがかかり、郊外への移住が顕在化し始めた。
一方、環境対策や自然災害対策などにより、省エネや耐震など住宅の性能向上はこれまで以上に強く求められそうだ。
特に空き家問題も踏まえ、既存住宅の利活用、更新が大きな課題となっている。
戸建からマンション、既存住宅流通、移住住替え、省エネや災害対策など、成長の鍵はどこにあるのか──。

目次を見る

関連記事