国産材を活かす |  2019.11.19

内陸立地型の合板工場が増加 生産流通の構造変化が進行(下)

林業は成長産業になれるか④

利用期を迎える国産材を活用して林業の成長産業化に導くにはどのような取り組みが求められているのか。林材ライターの赤堀楠雄氏が地域で芽生える国産材活用の事例をルポする。


資源立地型の拠点整備が主流に

かつて、合板工場の原料はほとんどが東南アジア産のラワンやロシアカラマツといった外材であった。そのため、ほとんどの合板工場は外材の受け入れがしやすい港湾部に立地していた。しかし、国産材の利用量が増えるにつれ、林業産地に近く、国産材原木を調達しやすい内陸部に工場を新設するメーカーが出てきた。その嚆矢となったのが、国内最大の合板メーカー・セイホクグループに属する森の合板協同組合で、2011年春から岐阜県中津川市で生産を開始した。周知のようにその年の3月11日には東日本大震災が発生し、東北各地に甚大な被害をもたらした。当時、東日本の主要な合板生産拠点は、秋田、岩手、宮城の港湾部に集中していて、震災によって岩手と宮城の合板工場が壊滅的な被害を受けた。そのため、国産合板は一気に品不足に陥り、それを補うために、発足したばかりの森の合板協同組合は、開業当初からフル稼働体制で合板を製造しなければならなくなった。

全文を読むにはログインまたは無料会員登録が必要です

Housing Tribune Online無料会員とは?

無料会員登録済の方
新規ユーザー登録
*必須項目