グリーンインフラのプラットフォーム構築へ

機能や効果のエビデンスを評価


国は、官民連携でグリーンインフラのプラットフォーム設立を目指す。これまで一部の先進事例にとどまっていた取り組みを、社会資本整備や土地利用などを進める上での全般的な取り組みとして検討プロセスにビルトインしていきたい考えだ。


自然が有する多様な機能や仕組みを活用したグリーンインフラ(以下、GI)の推進に向け、国土交通省は10月9日、国、地方公共団体、民間企業、大学、研究機関など多様な主体が幅広く参加する「GI官民連携プラットフォーム(仮称)」の設立を目指して意見交換会を開催。大手ゼネコンや造園事業者などを中心に107人が参加した。2019年中の発足を目指す。

GIとは、社会資本整備や土地利用などのハード・ソフト両面において、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりを進める取り組み。気候変動により昨今激甚化・頻発化する自然災害への対応として、既存インフラとともに、GIを補助的に活用して防災・減災を重層的に進めることが有効になる。また、SDGsESG投資が世界の潮流となる中、自然環境豊かな都市空間を形成することで、新たな投資や人材を飛び込む効果や、人口減少に伴い段階的に発生する低未利用地の利活用、地方創生にも寄与する効果などが期待されている。

国土交通省は、大学教授などで構成されるGI懇談会を設置し、4回の議論を踏まえて2019年7月、「GI推進戦略」をとりまとめた。

GI推進戦略では3つの方策の柱の一つとして「GI主流化のための環境整備」を位置づけた。その環境整備の一環としてGI官民連携プラットフォームを創設する。GIに関する知見や先進的な取り組み、課題を共有・議論するとともに、GIの推進に向けた普及・啓発活動や地方自治体へのGIアドバイザー派遣などを行う。多様な主体が参加し、GIについて幅広い観点から一緒に考えることで、GIの取り組みを進めるヒントや課題解決への道筋が得られるようなオープンな場の提供を目指す。

2つ目の柱は、「GI推進のための支援の充実」。モデル事業において専門家派遣によるハンズオン支援を実施し、優良事例の横展開を図るほか、ESG投資、グリーンボンドなどの資金、クラウドファンディングなど、ファイナンス確保に関する事例集の作成などを行う。

3つ目の柱は、「GIに関する評価手法の開発」。GIの機能や効果について科学的根拠やエビデンスを整理、評価して投資判断に用いることができる手法の確立などを目指す。

URはグリーンインフラの活用を推進する。シャレール荻窪では、既存の大木などを 残した大規模再生でクールスポットを創出。こうした一部の先進事例にとどまっていたGI の取り組みを、国は官民連携の強化により、普及拡大させていく方針

 


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