ポラスグループ 中央グリーン開発 コミュニティづくりに新たな仕掛け
未来会議、サポーター会議などを開催
埼玉県越谷市の分譲住宅地において、地域コミュニティづくりで新たな取り組みを進めている。分譲前から地域住民をまきこんでの「未来会議」を開催、分譲開始以降は「まちづくりサポーター会議」を設け、自治会館・講演を中心にイベントなどを開催してきた。
ポラスグループの中央グリーン開発(埼玉県越谷市、中内景太良社長)が、分譲住宅地「パレットコート北越谷」内に集会所「南荻島出津自治会館Ⅱ」を開設した。
「パレットコート北越谷」は元荒川のほとりに全64棟を分譲したもの。昨年3月から販売を開始し、水辺の立地を活かした街並み景観などが好まれ、20歳代後半からの子育て世帯からリタイアメント世代まで購入者は幅広い層にわたるという。
この分譲地開発で特筆されるのは、販売前から地域コミュニティ醸成の取組みを進めてきたこと。ポラス側からの提案で2017年10月から4回にわたり「南荻島未来会議」を開催、分譲地に隣接する南荻島出津自治会(700世帯)とともに、新たに開設する分譲地内の集会所と公園の空間設計、利用イメージ、河川敷までを活用する地域のコミュニケーション活動までを話し合った。
未来会議の設置は、ポラスグループにとっても初の試みであり、「この場での検討が、誰でも使える、いつも誰かがいるような集会所づくりにつながった」という。集会所は2階建ての戸建住宅で、誰でもが使えるオープンスペースとするなど、他には見られないものとなっている。
また、分譲を開始してからは、公園と河川敷を活用して「南荻島街づくり植栽&防災ワークショップ」を開催、新住民を含めた地域住民が参加し、芝貼りワークショップや防災テント作りなどを行った。
同時に「南荻島まちづくりサポーター会議」を設置し、月一回の会議を通じて集会所の具体的な活用策などを検討している。同サポーター会議には、地域住民の有志だけでなく、近くの文教大学の学生も参加し、地域活性化イベントなども開催している。
「2年間の活動を通じ、元荒川が地域のコミュニティづくりに重要な財産であることを再認識した」(大熊久夫・南荻島出津自治会長)と、「水辺を遊ぼう」など補助金活用による地域活性化イベントなども積極的に開催している。
「新たな64戸の自治会にとどまらず、出津自治会700世帯も含めたコミュニティづくりに期待している」(高橋務・越谷市長)というように、今後、サポーター会議を核に、既存のコミュニティも含めた新たな地域づくりに取り組んでいく考えだ。
自治会館オープニングイベントを開催
1月12日、「南荻島出津自治会館Ⅱオープニングイベント」が開催された。高橋務・越谷市長、高橋幸一・越谷市議会議員、大熊久夫・南荻島出津自治会長、石野剛史・南荻島街づくりサポーター代表、戎能隆洋・中央グリーン開発取締役事業部長によるテープカットに始まり、文教大学学生による和太鼓や、越谷西高校学生による書道パフォーマンス、太極拳やコーラスなど出津自治会サークルの発表のほか、ワークショップなども開催し、盛大に行われた。
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