国交省、危険なブロック塀で補助制度を創設

耐震診断・除却・改修費の3分の2を支援、住宅に設置したものも対象

  


国土交通省はブロック塀の耐震診断・除去・改修への補助制度を2019年度から創設する。地方公共団体が地域防災計画または、耐震改修促進計画で位置づけた避難路の沿道にあるブロック塀に対して補助を実施。住宅に設置したものも含まれるため、住宅でのブロック塀の耐震診断・除去・改修が進みそうだ。

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昨年6月に発生した大阪府北部を震源とする地震で、ブロック塀の倒壊により2人の死者を出す被害を受け、国土交通省では危険なブロック塀の安全確保に向けた対策に取り組んできた。危険なブロック塀への耐震診断・除去・改修に対する補助については、「防災・安全交付金」を通じてこれまでも実施されてきたが、予算額に制限があるなど十分でなかった。しかし、今回、同省は危険なブロック塀対策を「防災・安全交付金」の基幹事業に位置づけ、新たな補助制度を創設した。

新たに創設するブロック塀の補助制度の概要
新たに創設するブロック塀の補助制度の概要

補助額上限は8万円/m、耐震診断義務付け対象は引き上げ

新たに創設される補助制度では、各市町村を通じて間接的に、ブロック塀の所有者に対し、耐震診断・除却・改修の費用の補助を行う。国土交通省が市町村に交付金を公布し、それぞれの市町村で補助制度をつくり、ブロック塀の所有者に補助を実施する。市町村は交付金を受けるために、ブロック塀の所有者に対し、ブロック塀の安全確保に関して積極的な周知(例えば、パンフレット等の資料配布や広報誌への掲載などを想定)を行うことが必要。補助の対象となるブロック塀は、地方公共団体が地域防災計画または、耐震改修促進計画で位置づけた避難路(通学路を含む)の沿道にあるもの。住宅に設置したブロック塀も含まれる。

補助額は耐震診断・除却・改修等に掛かる費用(上限は1㍍あたり8万円)のうち、3分の2の費用。ただし、2019年1月に施行予定のブロック塀の耐震診断義務化に基づき市町村が耐震診断を義務付けた大規模建築物のブロック塀については、耐震診断は全額補助。除却・改修等は費用の5分の4に補助率を引き上げる。

このほか、災害対策については、「地域の安全確保のためのモデル事業」も実施。行政、専門家、地域住民らが連携し、地域の安全確保を図るための先進的な取り組みに対しても新たに補助を実施する。例えば、地震発生時に危険だと考えられる場所について、ブロック塀だけでなく、様々な観点から検証する取り組みなどを想定している。

大阪府北部を震源とする地震以後、ブロック塀の耐震診断・除却・改修に対し補助を行う自治体も出てきているが、申請件数は非常に多く、補助予算額の拡充に踏み切る自治体もでてきている。国土交通省により新たに創設される補助制度のニーズが大きいことは間違いなさそうだ。

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