パナソニック ホームズは東京都の杉並区で初のIoT賃貸住宅を開発した。競争が一層強まる都心の賃貸市場に対し、エアコンや給湯器などの設備や、宅配ボックス、鍵などにIoT技術を導入することで、利便性を付加価値に提案を強化していく。

パナソニック ホームズは同社として初となるIoTを活用した新たな賃貸住宅「Sm@rt Gran荻窪」(東京都杉並区・5階建て・総戸数42戸)を竣工させた。

「Sm@rt Gran荻窪」ではIoTを設備、宅配ボックス、鍵に導入することにより、一歩進んだ利便性や快適性を提供する。パナソニック製のHEMS「AiSEG2」を全戸に導入。「AiSEG2」と連携するパナソニック製のエアコン・電源システム、リンナイ製の給湯器、三和シヤッター工業のシャッターを採用することで、入居者はスマートフォンでエアコンや照明、給湯器、電動シャッターを遠隔操作できる。

鍵の開閉については、「スマートキーシステム」を導入。スマートフォンのアプリをONにしておくと、エントランスのオートロックが自動的に開き、玄関ドアについてもノブ付近のボタンを押すだけで解除でき、スマートフォンが鍵がわりになる。時限付きで鍵の開閉の権限をスマートフォンを通じて与えておくことで、入居者本人以外でもスマートフォンで鍵の開閉を行うことも可能。

宅配ロッカーについてもIoTではないが、先進のシステムを導入している。宅配物が届くとメールで到着の確認が可能。宅配ロッカーを活用して、荷物の発送やクリーニングの集荷・着荷、ネットスーパーで購入した食品の受け取りもできる。

「Sm@rt Gran荻窪」ではスマートフォンでエアコン、照明、給湯器、シャッターを操作することが可能

NTTのIoTプランターの実証も

「Sm@rt Gran荻窪」では、今年10月から来年3月まで、NTT東日本の「IoTプランター」の実証実験も行う。プランターに搭載されたカメラによる撮影画像とセンサによる温度・照度・土壌のデータに基づいて、AIが利用者のスマートフォンに、栽培支援の最適なアドバイスを実施。利用者はアドバイスにあわせて野菜や果物を栽培することで、自宅で手軽に家庭菜園を始められる。NTT東日本では今後「IoTプランター」で収穫した野菜を通じた入居者のコミュニティづくりの取り組みも検討している。

相続税対策として供給が活発だった賃貸住宅だが、ここにきて新築着工数は減少。需要のまだある首都圏都心部で提案が活発化している。それだけに、今後、首都圏都心部での一層の差別化として、IoT賃貸が普及していく可能性もありそうだ。

NTT東日本の「IoTプランター」の実証実験も実施。野菜の収穫を通じたコミュニティづくりにも取り組む

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