エンジョイワークス クラウドファンディングで空き家再生へ 全国で初めて小規模不特事業者登録
プロジェクト第一弾は葉山の空き蔵を宿泊施設にリノベ
エンジョイワークス(神奈川県鎌倉市、福田和則代表取締役)は、まちづくり参加型クラウドファンディングサービスの提供を開始した。サービスの提供に伴い全国で初めて小規模不動産特定共同事業者として登録。空き家や遊休不動産の再生・利活用、まちづくりを進めていきたい考えだ。
深刻化する空き家問題。総務省の「平成25年住宅・土地統計調査」によれば、総住宅数に占める空き家の割合を示す空き家率は2013年に13.5%と過去最高を記録した。野村総合研究所は2033年には空き家率は30.4%を超え785万戸になると予測しており、早急な対策が求められている。
政府は2016年に閣議決定した住生活基本計画の8つの目標のひとつに、「空き家の活用・除去の推進」を掲げている。2013年時点、利活用の目途が立っていない318万戸の空き家を極力増やさず400万戸程度に抑える。目標達成には空き家を取り壊すか活用しなければならない。そこで、空き家をリノベーションしシェアハウスや民泊として活用したり、自治体がコミュニティを育む場として利用するケースなどが増えている。
鎌倉市に事業所を構えるエンジョイワークスは空き家や遊休不動産の活用に関する「物件」や「人」、「金」の課題を解決するクラウドファンディングサービスとして昨年2月より「ハロー!RENOVATION」を展開している。ウェブサイト上でさまざまな空き家のリノベーション事例を紹介することで、空き家のオーナーと空き家を使いたい人のマッチングなどを行う。空き家再生に携わるプロフェッショナルや「リノベーションを手伝いたい」といったサポーターなど、多様なユーザーが登録できる。あらゆるユーザーが登録することで空き家活用に関するアイディアの幅が広がる。
同社は5月に全国で初めて小規模不動産特定共同事業者として登録された。昨年12月の「不動産特定共同事業法の一部を改正する法律」の施行により、これまで購買型や寄付型のみだったクラウドファンディングサービスに投資型が追加された。同事業者として登録したことにより今までβ版として展開してきた同サービスを6月より本格始動させた。投資による参加はもちろん、同社の投稿に対するフェイスブック、インスタグラムでの「いいね」やコメントの書き込みや、宿づくりイベントへの参加など、さまざまな方法で個人がまちづくりに主体的に参加できるのが特徴だ。
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