積水ハウス 施工ロボット開発の最新現場から ロボットで住宅をつくる時代へ
深刻化する労働力不足への処方箋
住宅施工現場へのロボットの導入が現実になりつつある。これまでは、研究施設などでの実験レベルだったが、ハウスメーカーやゼネコンで、実用化に向けた取り組みが本格化している。こうしたなか、積水ハウスが同社の教育訓練センター・訓練校で最新の取り組みを公開。弊誌記者が実際に見て、体験し、その可能性を探った。
施工力の確保は死活問題 ロボット活用がキーに
少子高齢化で労働力不足問題が深刻化してきているが、特に建設業で深刻だ。就業者数は1997年は685万人だったが2016年には492万人と、この20年ほどのあいだに200万人近くも減少。加えて、高齢化も加速、建設業就業者の約3割は55歳以上で29歳以下は1割程度しかおらず、今後のさらなる労働力不足が懸念される。
こうした状況にハウスメーカーは危機感を募らせる。施工力の確保がこれから死活問題になってくる。このため、施工力確保の一環として、ロボットを活用しようとする動きが、大手ハウスメーカーやゼネコンで活発化している。積水ハウスは特に取り組みに力を入れているなかの一社だ。同社ではこれまで住宅施工現場へのロボットの活用を模索してきた。その中で、職人の負荷軽減と作業効率の向上を図るため、「上向き作業」に注目して研究開発を推進。今回、その成果として2つのロボットの実用化の目処が立ち、報道陣に公開した。
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