ライフデザイン・カバヤ(野津基弘代表取締役社長)は、設計の自由度を高めた「オリジナルCLTコア構法(LC-core構法)」を開発し、ノウハウの提供を開始した。住宅分野で培ってきた木造のノウハウを活かして非住宅分野を開拓し、「木造によるゼネコン」としての地位を築いていきたい考え。

ライフデザイン・カバヤ(旧名:エス・バイ・エルカバヤ、2017年4月社名変更)は、岡山県に拠点を置き、注文住宅事業を中心に事業を展開する。2010年に売上高104億円、受注棟数378棟だったが、2016年には売上高163億円、受注棟数671棟まで、ほぼ右肩上がりで実績を伸ばしてきた。

2025年を最終年とする中長期経営計画では、既存の新築住宅事業に軸足を置きつつも、成長事業として位置付ける不動産事業、リフォーム事業、エクステリア事業の開拓を進めるほか、新規事業として、非住宅事業や海外事業の展開も強化し、2025年に売上高300億円超の達成を目指す。

売上の拡大を図る一方で、事業売上の内訳を変えていく。2016年時点で、売上全体に占める新築住宅事業の割合は約8割に達するが、成長事業、新規事業を育てることで、新築住宅事業の割合を5割に抑え、成長事業を約3割、新規事業を約2割にまで高めたい考え。

加えて営業エリアも拡大する。2018年4月に広島県広島市に営業所を開設。6月には香川県高松市に住宅展示場(営業所併設)を開設する予定だ。

今後さらに、2019年に鳥取県米子市、兵庫県姫路市に、2020年に愛媛県松山市に支店を開設する予定。「中国、四国エリアでナンバーワンのハウスビルダーを目指したい」(窪田健太郎専務取締役)。

オリジナルCLTコア構法(LC-core構法)を採用したアイザワ工業の社員寮(岡山県岡山市)。日本最大寸法のCLT大型パネル(12m×3m)を使用

ライフデザイン・カバヤが、オリジナルCLT構法(LC-core構法)を採用して建設する予定の3階建自社賃貸物件の完成イメージ

CLTをコア型に配置し合理化 参入のハードルを低く

同社では新規事業として位置付ける非住宅事業の強化に向け、2016年に特建事業部を発足させた。

住宅分野で培ってきた木造のノウハウを活かして自ら元請けとなり、木造非住宅事業を推進する「木造によるゼネコン」となることを目指す。

そして木造ゼネコンを目指す取り組みの一環として、特建事業部は、大学教育機関や民間企業数社と共同で、CLTを適材適所に使用することで、設計の合理化が図れる独自構法を開発し、ノウハウの提供を開始した。

国土交通省は2016年、CLTを用いた建築物の一般的設計法を制定した。

これにより個別に大臣認定を受けることなく、許容応力度計算などの比較的容易な構造計算でCLTを主要構造に用いた建築物を建てられるようになった。

ただ、CLTの一般設計法を定めた告示では、より安全側に配慮しているため、CLTの強度の下限値で設計を行うことを求めている。

結果として告示通りにCLT建築を建てようとすれば、CLTの使用量が多くなり、コストアップにつながる傾向があるという。

そこで、同社は、大手建築金物メーカーらと共同でCLT建築用の高強度のオリジナル金物を用いた「オリジナルCLTコア構法(LC-core構法)」を開発。高強度のオリジナル金物を使用し、建築物のコア部分にCLTを効果的に配置することで、CLTの設置数を抑えながら必要な構造耐力を確保できる。

「オリジナルCLTコア構法(LC-core構法)を用いることで、設計の自由度が高まりCLTの設置数を減らし、より開放的な空間を創出できる。例えば、カーテンウォールを組み合わせて開放的なガラス面を大きく確保することも可能。CLTを使用するハードルを低くすることで、まず使ってみようという会社を増やしていきたい」としている。

大手建築金物メーカーらと共同で開発したオリジナルせん断金物

大手建築金物メーカーらと共同で開発したオリジナル引っ張り金物

地場ゼネコンなどを対象にフランチャイズ展開

同社は、2018年4月、フランチャイズネットワーク「日本CLT技術研究所」を発足させ、中大規模木造建築市場に関心のある地場ゼネコンなどを対象に会員を募る。すでに2社が加盟している。

加盟会社は、高強度のオリジナル金物、「オリジナルCLTコア構法(LC-core構法)」に適した厚みのCLTパネルを購入できる。

また、同社がフランチャイズ加盟企業に対して、CLT建築の意匠・構造のアドバイス及びコンサルティング、オリジナル構造計算システムによるサポートなどを提供していく。

2018年9月から、本格的な加盟開発をスタートする予定で、3年間で40社程度のネットワークとなることを目指す。