その他 |  2018.4.2

官民一体でインフラ輸出強化 住宅事業者などがより海外参入しやすく

URなどが海外で調査業務などを展開


民間事業者の海外展開を強力に推進する「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律(海外資本事業参入促進法)案」が閣議決定した。独立行政法人などが事業性の調査などの必要な業務を担うことで、官民一体となりインフラシステムの輸出強化を狙う。

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同法の目的は、少子高齢化が進む日本の成長戦略として、人口が急増する東南アジア諸国を中心とする新興国で、鉄道、空港、港湾、都市・住宅、下水道など、旺盛なインフラ需要を取り込んでいくこと。ただ、海外のインフラ開発・整備は、相手国政府の影響力が強いことや、インフラ整備に関する専門的な技術やノウハウを、独立行政法人などの公的機関が保有していることなどにより、民間事業者が単独で海外インフラ市場に参入していくには、ハードルが高いと言われている。そこで、同法では、国土交通大臣が定める基本方針に基づき、独立行政法人などが、事業性の調査や、海外政府関係機関へのコンサルなどの必要な海外業務を展開することを新たに明記した。

さらに、川上から川下までの様々な関係者が相互に連携を図りながら協力していくことなども盛り込んだ。国が、海外の相手国に対して政府間協議などを通じて国内のインフラシステムをトップセールスし、独立行政法人などが、事業性の調査、設計、入札支援などの業務などを担い、民間事業者が、建設、運営、維持管理などの業務を展開する。日本の海外インフラシステム受注額は、2015年で20兆円にのぼる・インフラシステム海外展開の推進体制を強化することで2020年に約30兆円の達成を目指す。

独立行政法人等が行う海外業務のイメージ

住宅金融支援機構やURが民間企業の海外展開を支援

同法により、住宅・建設分野の事業者も、より海外進出しやすい環境整備が進みそうだ。都市・住宅分野の独立行政法人として、(独)住宅金融支援機構は、これまで日本で培ってきた住宅金融のノウハウを活かして、東南アジア諸国を中心に、住宅金融が未発達な国で、住宅金融制度の構築などを支援できないか働きかけを強化する方針。また、(独)都市再生機構(UR)は、土地開発などに伴う、大気汚染、渋滞発生などの都市化に伴う様々な問題を抑制するノウハウなどの提供を通じて、相手国と良好な関係を築き、民間事業者が海外インフラ事業に参入しやすい環境整備を進めていきたい考えだ。こうした業務は、これまで民間事業者単独では、カバーしきれないものであった。国が推進する海外インフラ展開の動きに注視していくことで、国内のゼネコンや、デベロッパー、ハウスメーカーといった住宅・建設分野の事業者も、よりスケールの大きな海外インフラ事業へ参入するチャンスが広がりそうだ。

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