建材 |  2018.1.31

樹脂サッシ工業会、リサイクル樹脂サッシの実証実験開始

将来を見据えた資源の有効活用へ リサイクル樹脂サッシの普及を推進

樹脂サッシ工業会は、塩ビ工業・環境協会とのワーキンググループの活動の一環としてリサイクル樹脂サッシの実証実験を開始した。リサイクル樹脂サッシを製造し、北海道にある既存建築物に取り付けて経過観察を行う。リサイクル樹脂サッシの製造フローが構築できれば、樹脂サッシの多くが埋め立てられている現状を打破できる。限りある資源の有効活用へ期待がもてそうだ。

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樹脂サッシ工業会は「塩ビサッシリサイクル合同ワーキンググループ」の活動の一環として、リサイクル樹脂サッシを製造し既存建築物に取り付けて経過観察を行う実証実験を開始した。

リサイクル樹脂サッシとは、樹脂サッシの製造時に出た端材などのリサイクル材を粉砕処理し、バージン材料と混ぜ合わせて作ったサッシのこと。押出成型技術と呼ばれる高度な技術を使って作る樹脂サッシは、配合が異なる他のメーカーの樹脂サッシをリサイクル材として使用すると完成具合に差が生じる場合があるという。そのため、これまでは自社工場内で出た端材のみをリサイクル材として使用していた。また、調色されたバージン材料にリサイクル材を混ぜ合わせることで起きる色の変化を極力抑えるため、リサイクル材の色の選別も行っていた。

そのため、手間がかかる樹脂サッシのリサイクルはなかなか進まず、現在はほとんどが産業廃棄物として埋め立て処分されている。

そこで、再利用できる資源が有効に活用されていない現状を少しでも改善しようと動いたのが同工業会。複数のメーカーのリサイクル材を使用したリサイクル樹脂サッシの製造と実証実験を開始した。

リサイクル樹脂サッシの製造は同工業会の所属会社であるエクセルシャノンの協力を得て行った。複数のメーカーのリサイクル材をエクセルシャノンのリサイクル材に混ぜ合わせ、リサイクル樹脂サッシ用形材の製造を試したという。その結果、エクセルシャノンのリサイクル材を70%、他社のリサイクル材などを30%使用したリサイクル樹脂サッシの製造に成功。

また、エクセルシャノンの特許技術により、サッシの内側の見えない部分にのみリサイクル材を使用することも可能にした。

大信工業の営業所のサッシをリサイクル樹脂サッシに付け替えた。3~5年間の経過観察を予定している

埋め立て処理から資源の再利用へ

世界で初めて樹脂サッシを製造したドイツでは、専門のリサイクル業者によってリサイクル樹脂サッシの製造システムが構築されている。日本でも今後、樹脂サッシの採用率が増えていけば埋め立て処理だけでは限界を迎えるとみられている。同工業会の吉田丈治事務局長は、「私たちが先頭となって未来を見据えて動いていくことが大切」と話す。

今回製造したリサイクル樹脂サッシは同工業会会員企業の大信工業の札幌営業所に取り付けた。3~5年間の経過観察結果をもとに製品化を検討していく予定だ。