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2017.12.5

日本板硝子 超高断熱真空ガラスを発売

新築住宅やビルリフォームでの普及を狙う

日本板硝子(東京都港区、森重樹代表執行役社長兼CEO)が、真空ガラス「スペーシア」の断熱性能を高めた「スーパースペーシア」を開発した。スペーシア発売以来20周年となる今年10月に販売を開始。主に新築住宅やビルリフォームでの普及を図っていく。


真空ガラス「スペーシア」は、2枚のガラスの間に0.2mmの真空層を設ける日本板硝子独自の技術を搭載した製品だ。各3mmのLow-Eガラスとフロートガラスを使用した場合の熱貫流率は1.4W/(平方メートル・K)。一般的な複層ガラスと比較すると約2倍の断熱性能を実現している。

また、3mmのガラスを使用した場合のスペーシア全体の厚さは6.2mm。一般的な既存の1枚ガラス用サッシの障子に収められる厚さであるため、開口部の断熱リフォームにも最適な商品として、市場での評価を得ている。

スペーシアでは20mmあるマイクロスペーサーの間隔を、スーパースペーシアでは28mmに拡大。マイクロペーサーを通した熱伝導量を約半分に減らすことで大幅な断熱性能向上を実現した
構造はスペーシアとほぼ同じ。それぞれのガラス厚を5mmにして耐久性を確保することで、マイクロスペーサーの間隔拡大を可能にしている

スーパースペーシアでは断熱性能を大幅に向上

スペーシアで特に注目したいのが、真空の中空層を設けている点だ。中空層が真空の場合、ガラスとガラスがくっついてしまうという問題が起きる。この問題を解決するために、スペーシアでは、ガラスとガラスの間にマイクロスペーサーという金属の柱を20mm感覚で設置している。2枚のガラスを支えながら真空層を保つ仕組みだ。ただ、このマイクロスペーサーを通して生じる熱伝導が、製品全体の断熱性能を下げてしまっていた。

そこで日本板硝子は、スペーシアの発売から20周年を記念して、高断熱真空ガラス「スーパースペーシア」を開発した。

スーパースペーシアでは、熱橋となるマイクロスペーサー同士の間隔を28mmに拡大し、スペーサーの設置数を減らした。これによって、マイクロスペーサーによる熱伝導量を抑えることに成功し、各5mmのLow-Eガラスとフロートガラスの構成で熱貫流率0.65W/(平方メートル・K)を達成している。これは、厚さ50mmのグラスウール断熱材と同等以上の断熱性能だという。

また、ガラスを支えるマイクロスペーサーの数が少なくなった分、ガラス同士がくっつこうとする力に耐えられる強度が必要になる。これに対して、スーパースペーシアでは、ガラスの厚さを5mmにして耐久性を確保した。全体的な厚さは10.2mmとなった。一般的なトリプルガラスの熱貫流率は0.89W/(平方メートル・K)で厚さは29mm。スーパースペーシアは、一般的なトリプルガラスの半分以下の厚みで同等以上の熱貫流率を実現している。

「スペーシアで住宅リフォーム需要に向けた展開を継続しながら、スーパースペーシアでは高断熱化を目指す新築住宅やビルリフォーム向けに積極的に展開していきたい」(日本板硝子)としている。

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ハウジング・トリビューンVol.634(2022年2号)

特集:

進化する「wallstat」が木造住宅づくりを変える

地震大国といわれる日本において、住宅の地震対策は欠かすことができない。また、遠くない将来に必ず起こるといわれる南海トラフ地震と首都直下型地震などの巨大地震に備え、住宅には、より高いレベルの耐震性能が求められている。こうした中で近年、存在感を高めているのが、木造住宅の耐震シミュレーションソフト「wallstat(ウォールスタット)」だ。木造住宅を3次元的にモデル化し、過去に起きた地震や想定される巨大地震など様々な地震動のデータを入力することで、木造住宅の地震による揺れを動画で解析し構造プランを強化できる。

耐震性能の可視化により、エンドユーザーに対しても説得力を持って高耐震住宅の重要性をアピールしやすくなるため、wallstatを活用して、建てる前に住宅を揺らし、壊し、シミュレーションを行い、より耐震性の高い、安全性を高めた住まいを実現し、普及を目指す住宅事業者も増えてきている。

2022年1月には、wallstatのバージョンアップにより、耐震シミュレーション機能が強化された。ユーザーの声を反映し、計算時間を約2分と、従来の10分の1に短縮。より使いやすいものへと進化している。wallstatで耐震シミュレーションをすることがあたり前という時代になっていきそうだ。

併せてwallstatに組み込みシミュレーションできる建材、連携できるソフトウェアも紹介する。

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