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2017.11.15

パナソニック エコソリューションズ社、家電事業とも連携し住空間提案を強化

シニアの水まわりリフォーム需要など開拓へ

パナソニック エコソリューションズ社(以下、ES社)はグループで家電事業を行うアプライアンス社とも連携し住空間提案を強化する。キッチン、バス、ドレッシングルームにおいて、3つの新たな住空間提案を行い、こだわりシニア層のリフォーム需要の深耕などを目指す。


「Irori Dining」では、キッチンを単なる調理の場ではなく、囲炉裏を囲むようにみんなが楽しく集える場として再構築。発表会では、俳優のムロツヨシさんと女優の石田ゆり子さんも体験
「Irori Dining」では、キッチンを単なる調理の場ではなく、囲炉裏を囲むようにみんなが楽しく集える場として再構築。発表会では、俳優のムロツヨシさんと女優の石田ゆり子さんも体験

パナソニック ES社は製品単体だけでなく住空間も含めた提案を強化する。キッチン、バス、ドレッシングルームにおいて新しい理想の住空間を設定し、その住空間を実現するための住宅設備機器をパッケージで12月から提案する。新築、リフォームどちらも対象とするが、伸ばしていきたいリフォームでの提案に特に力を入れる。

最近、パナソニック ES社ではシニア層のリフォーム需要の深耕に力を入れている。シニア層はリフォームのボリュームゾーンであるとともに、家計に余裕がある世帯が多いため付加価値の高い提案を行い単価を高められるからだ。昨年、6月には水まわり設備機器の最高級シリーズ「L-CLASS」の提案も開始している。

付加価値の高い提案を行う上で重要になるのが、製品単体だけに留まらず住空間全体の提案を行うこと。複数の製品を掛け合わせて、理想の空間を提案することでリフォームや新築後の実際の暮らしをイメージしやすくする。特に、シニア層は子どもの独立や仕事のリタイアなどがあり、ライフステージとライフスタイルが大きく変わる時期であり、住空間自体を大きく変えたいというニーズも多い。

このため、住宅設備機器メーカー各社はショールームなどで、シニア層へ向けた理想の住空間の提案に力を入れている。パナソニック ES社でも従来からショールームなどでの住空間提案には力を入れてきたが、十分ではない部分もあったという。

山田昌司パナソニック執行役員ES社副社長は「これまでは既存の商品の色や形を合わせるということには取り組んできたが、こうしたレベルのことは他社でも行っており、あくまで“○○調といった”トータルコーディネートの域を出ない。今回はその一歩先を目指した」と話す。

「My Home Resort」では、温泉の露天風呂に入るような心地よい住空間を提案する。LED照明を浴槽の湯面のみにスポット的に照らすことで、お湯が発光しているような幻想的な空間を演出する「水盤LED照明」を採用
「My Home Resort」では、温泉の露天風呂に入るような心地よい住空間を提案する。LED照明を浴槽の湯面のみにスポット的に照らすことで、お湯が発光しているような幻想的な空間を演出する「水盤LED照明」を採用
「Salon á la Maison」では、誰にも邪魔されず美容に思い切り時間がかけられるというドレッシングルーム空間を寝室の一角に設けることを提案する
「Salon á la Maison」では、誰にも邪魔されず美容に思い切り時間がかけられるというドレッシングルーム空間を寝室の一角に設けることを提案する

アプライアンス社と総勢100名以上のプロジェクトチームを創設

住宅水まわり設備機器事業を行うパナソニック ES社だけでなく家電事業を行うアプライアンス社と連携し、総勢100名以上のメンバーからなるプロジェクトチームを創設。まず理想の住空間イメージを設定した上で、その住空間を実現するために具体的な商品開発に取り組んだ。この結果、キッチン、浴室、ドレッシングルームで3つの新たな住空間提案が出来上がった。

キッチン空間については、キッチンを単なる調理の場ではなく、囲炉裏(いろり)を囲むようにみんなが楽しく集える「IroriDining (いろりダイニング)」という新しい住空間を提案する。

この住空間を実現するために、キッチンにはIHクッキングヒーターを表面に埋め込んだキッチンカウンターを搭載。キッチン側だけでなくダイニング側からも操作ができるようにしたことで、キッチンカウンターを囲んで皆で料理したり、IHヒーターにより料理を温めながらキッチンカウンター上で食事するといったことも可能になる。

また、キッチンカウンター上で食事をする際に、ファンの音が会話を邪魔しないようにするための製品開発も行っている。ファンを住宅の天井裏に隠して設置することで、運転音を抑えて会話を妨げないようにする「静音スリムフード(換気扇)」を開発し搭載した。「IHヒーターや換気扇を開発するアプライアンス社とキッチンを開発するES社の垣根を超えた取り組みが新たな住空間提案を実現させた。まさに、住宅設備機器と家電の両事業を持っているパナソニックの強みを活かした提案。キッチン専業メーカーには真似できない」と、山田昌司 パナソニック執行役員ES社副社長は自信を見せる。

浴室については、温泉の露天風呂に入るような心地よさを目指した「My Home Resort(マイホームリゾート)」という住空間を提案する。LED照明を浴槽の湯面のみにスポット的に照らすことで、お湯が発光しているような幻想的な空間を演出する「水盤LED照明」を採用。主照明と切り換えることで、露天の月あかりの中で入浴しているような気持ちになれる。加えて、「1/f ゆらぎ・「ナノイー」搭載カビシャット暖房換気乾燥機」で自然に近いゆらぎを持つ爽やかな風を顔や頭に向けて送風すれば、より露天にいるような感覚が増す。

ドレッシングルームについては、誰にも邪魔されず美容に思い切り時間がかけられる「Salonála Maison (サロン ア・ラ・メゾン)」という住空間を寝室の一角に設けることを提案する。メイク、スキンケア、ボディケア、リラックスなどの美容行為を1つの場所で落ち着いてできる。水を使うウェットゾーンと水を使わないドライゾーンにゾーニングすることで、身支度からメイク、ボディケアまで効率的に行える。

パナソニック ES社は新たな住空間の提案を10月から東京・大阪のショールームで開始。11月からは全国主要都市でも展開していく。新たな住空間を実現するための設備については、パッケージとしてだけでなく単体での販売も行う。2019年度には新たな住空間提案の第二弾も予定している。これまでもリフォームについては、各社が住空間提案に力を入れてきたが、パナソニック ES社の今回の提案により今後、一層加速していく可能性がある。

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ハウジング・トリビューンVol.634(2022年2号)

特集:

進化する「wallstat」が木造住宅づくりを変える

地震大国といわれる日本において、住宅の地震対策は欠かすことができない。また、遠くない将来に必ず起こるといわれる南海トラフ地震と首都直下型地震などの巨大地震に備え、住宅には、より高いレベルの耐震性能が求められている。こうした中で近年、存在感を高めているのが、木造住宅の耐震シミュレーションソフト「wallstat(ウォールスタット)」だ。木造住宅を3次元的にモデル化し、過去に起きた地震や想定される巨大地震など様々な地震動のデータを入力することで、木造住宅の地震による揺れを動画で解析し構造プランを強化できる。

耐震性能の可視化により、エンドユーザーに対しても説得力を持って高耐震住宅の重要性をアピールしやすくなるため、wallstatを活用して、建てる前に住宅を揺らし、壊し、シミュレーションを行い、より耐震性の高い、安全性を高めた住まいを実現し、普及を目指す住宅事業者も増えてきている。

2022年1月には、wallstatのバージョンアップにより、耐震シミュレーション機能が強化された。ユーザーの声を反映し、計算時間を約2分と、従来の10分の1に短縮。より使いやすいものへと進化している。wallstatで耐震シミュレーションをすることがあたり前という時代になっていきそうだ。

併せてwallstatに組み込みシミュレーションできる建材、連携できるソフトウェアも紹介する。

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