2017.8.10

真空断熱材が断熱改修の起爆剤に

旭ファイバーの市場参入で 本格普及に弾み

大手断熱材メーカーの旭ファイバーグラスが真空断熱材を用いた断熱リフォーム商品「リフォエコVIP」を発売した。優れた断熱性能を発揮するため、リフォーム市場を中心に住宅用途でも普及が期待されている 真空断熱材 。しかし、真空層を保つ必要性から、現場での加工が難しいなど、施工性に課題があった。そのため、「リフォエコVIP」は現場での加工を可能にするなど、施工性を高めた。真空断熱材商品で先行するLIXILも現場でカットして使うタイプのものを揃えてきている。施工性が高まり、真空断熱材の普及が本格化しそうだ。

旭ファイバーグラスが真空断熱材を内蔵したリフォーム用断熱ボード「リフォエコVIP」を発売した。

真空断熱材は空気などの気体による熱伝導率を限りなくゼロに近づけるので、高い断熱性能を発揮する。これまで魔法瓶や冷蔵庫などに使用されてきた。従来の断熱材と比べ非常に高い性能を持つため、住宅用としても活用が模索されてきた。例えば、LIXILは2012年に発売した省エネ断熱リフォームの新工法「ココエコ」に真空断熱材を採用。真空断熱材を組み込んだ断熱パネルを、既存の部屋の壁や床に内側から施工するというものだ。「ココエコ」の場合、一般的なグラスウール断熱材(16k)の18分の1の厚さで同等の断熱性能を発揮するという。「ココエコ」で使用する真空断熱材の厚さは12mmだが、215mm厚のグラスウール断熱材に相当する性能を発揮することになる。


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