住宅・不動産事業者のホテル開発が盛り上がる
体験価値の提供に商機 地域との交流や日本文化体験を提案
住宅・不動産事業者のホテル事業が活発化している。特に、他の事業者と連携しながらソフトサービスを通じた体験価値の提案に商機を見出す事業者が増えている。
外国人旅行者の増加を背景に、住宅・不動産業界によるホテル事業の取り組みが活発化している。特に、他のホテルと差別化を図るために、ハードだけでなくソフトによる体験価値の提供を特徴として打ち出そうという動きが目立っている。例えば、リビタは古いビルをリノベーションしてホテルとして運営する事業を行っているが、オープンスペースやイベント、ツアーなどを通じ、旅行者と地域住民が交流することで生まれる体験価値を特徴にしていこうとしている。4月14日に東京都江東区でホテル事業の第二弾としてオープンした「LYURO東京清澄―THE SHARE HOTELS―」では、1階のレストランとつながるオープンデッキ「かわてらすデッキ」を、旅行者と地域住民の交流を創出する場として設けた。「かわてらすデッキ」は宿泊している旅行者だけでなく、地域住民も自由に利用できる公共空間として開放。隅田川を臨みながら併設のレストランでの食事を楽しんだり、ヨガやランニングなどの運動の場所として利用することも可能だ。
リビタは昨年3月にオープンした「HATCHi 金沢」でも、体験価値の提供に取り組んでいる。金沢R不動産と提携し、1階のオープンスペースやカフェを通じて、日帰りツアーやイベントなどを実施することで、旅行者と地域住民の交流を促す仕掛けづくりを行っている。
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