ホームステージングの活用が急拡大
中古住宅売買などで物件価値向上に貢献
住宅業界でホームステージングの活用が拡大している。(一社)日本ホームステージング協会が実施するホームステージャー認定資格の取得者が1000人を突破。社員に資格取得を促す企業も増えている。中古住宅の売買などで物件の価値を最大化する手法としてホームステージングを活用する例が増えており、高齢者住宅・施設の内覧時など活用の場も広がりを見せている。


住宅業界でホームステージングを導入するケースが増えている。ホームステージングは、片付けや掃除、インテリア計画も含めたトータルコーディネートで物件を魅力的に演出し、不動産売買を円滑にするためのサービス。米国では30年以上前から普及している。
日本では(一社)日本ホームステージング協会がホームステージングの基礎知識や実践ノウハウを習得できる「ホームステージャー認定講座」を2015年に開講し、普及に取り組んでいる。同協会によると講座を受講しホームステージャー認定資格試験に合格した人(2級)が2016年度で1000人を超えたという。
「この1年で約10倍になり、2017年度中には2000人を超える見込み」(杉之原冨士子代表理事)だという。当初は東京会場で実施していた講座も、今は全国各地の会場で展開している。
ホームステージャーが増えている背景には、中古住宅の売買やマンションの販売などで、ホームステージングを導入したことによる効果が現れてきていることがある。
「既存の住空間を見栄えよく演出するには、片付けや掃除、インテリアのコーディネートに至るまでノウハウがあり、プロのホームステージャーが手掛けると住空間が劇的に変化する」(同)という。
長期間、買い手が付かなかった中古住宅が、ホームステージングを導入した途端に内覧希望者が増え、契約に至るといった事例が相次いでいるという。
中古住宅の売買で駅からの距離や建物の築年数、部屋の広さや間取りといった情報はウェブサイトなどでも公開されているが、これらの情報だけでは実際に住んだときの暮らしをイメージするのは難しい。ホームステージングを導入することで、購入検討者にとって生活シーンをイメージしやすくなり、中古物件の検討が進みやすくなる。
売り手にとっては物件の早期売却や希望価格での売却の後押しになる。長く買い手がつかない物件を売却するにはこれまでは価格を下げるしか方法がなかったが、ホームステージングを活用することでより早く、より高く売れる可能性が高まるのだ。
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