ハウジング・トリビューン Vol.527(2016年23・24号)
2016年 住宅産業重大ニュース
浮かび上がる2017年への予兆を探る
2016年も間もなく終わろうとしている。
振り返るとこの1年、住宅産業界では様々な出来事が起こった。
とくに4月の熊本地震の発生は記憶に新しいだろう。新耐震基準以降の建物にも被害が拡大した。
一方、新たな住生活基本計画が策定され、若年層対策など今後10年の住宅施策の方向性が示された。
2017年4月に予定されていた消費税10%への引き上げが延期され、駆け込み需要は発生しなかったが、日銀のマイナス金利導入もあり、新築市場は好調に推移した。
ハウスメーカーでは海外事業の好調さも目立った。
国が宅建業法の改正や空き家対策など打ち出すなか、ストック市場への転換も鮮明になってきた。
一方で、拡大が期待されているリフォーム市場には停滞感も見られる。
地球温暖化問題に関しては、2015年に世界の国々によって採択された「パリ協定」が発効。
日本では2030年までに2013年比で26%のCO2を削減する約束を果たすためにも、ZEHの普及拡大が求められる。
電力自由化で新電力の参入が相次ぐなど、エネルギーを取り巻く環境も大きく変わった。
2016年は住宅政策や産業の変革をもたらすような出来事が相次いだ1年だった。
その意味で2017年は住宅産業の様々な分野で、新局面、新展開が見られそうだ。
目次
HTʼS EYES
仕組みが変わる時
2016年 住宅産業 重大ニュース
浮かび上がる2017年への予兆を探る
熊本地震が発生 新耐震以降の建物にも被害拡大
新住生活基本計画がスタート 新たな住宅双六を構築
消費税引上げ延期 マイナス金利で好機到来
賃貸住宅が市場をけん引 相続税改正と低金利で活況続く
リフォームで相次ぐ新戦略 価格の明瞭化やネットリフォームなど
パリ協定、正式発効へ ZEHビルダー登録制度などがスタート
電力全面自由化が開始 切り替えに足踏みも
ハウスメーカーの海外事業が好調 育成事業から収益事業へ
CLTの告示などが施行 中高層木造市場整備がさらに進む
宅建業法が改正 建物検査の説明を義務化
空き家活用ビジネスが活発化 賃貸や民泊などへの活用を推進
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