国交省、レジリエンス住宅、空き家流通などの新事業多数
令和8年度予算が成立
令和8年度の予算が成立し、国土交通省はレジリエンス住宅の供給や空家の流通といった、住宅分野の新規事業を多数展開する方針を示した。
このほど衆参両院で可決された令和8年度予算は、122.3兆円で過去最大規模となった。国土交通省住宅局関連の住宅対策の総事業費には、1兆1194億円が配分されている。
配分された予算額が8661億4400万円と突出しているのが「住宅・建築物カーボンニュートラル総合推進事業」だ。国土交通省は、2050年を見据えた良質な住宅ストックの形成を目指しており、同事業内に新規事業として「2050先導型住宅推進事業」を創設した。
この事業では、近年頻発する自然災害に対応するため、住宅のレジリエンス確保に向けた先導的な取り組みを支援する。具体的には、断熱等性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6以上などの高い省エネ性能を満たしたうえで、蓄電池や燃料電池の設置、一定以上の耐震性の確保、貯水対策などを講じた住宅に対し、1戸あたり50万円を定額補助する。注文住宅、分譲住宅、賃貸住宅のいずれも対象で、新築だけでなく既存リフォームも含む。


被災者が自宅で避難生活を送れる環境を整備することで、環境変化に伴う心身の負担を軽減するだけでなく、避難所に人が集中しすぎることを防ぐ狙いもある。
また、既存住宅の有効活用と流通市場の形成に向けた施策として、「住宅ストック循環促進事業」も新設した。
中古住宅の購入希望者は、「(物件が)きれいであること」、「隠れた不具合がないこと」、「購入価格が妥当であること」などを求めているが、現在の市場ではこれらを同時に満たした住宅ストックが少ない。そこで、購入希望者が安心して取引できる環境の整備を図るため、住宅取引時における情報開示や、消費者支援体制の整備などを行う。加えて、悪質リフォームや災害被害に関する消費者の相談体制の整備、住教育の実施などに取り組む。
さらに、都心通勤圏でありながら今後空き家の急増が予想される地域での対策として、「既成住宅地再生推進モデル事業」を新設。空き家の流通促進策を実施するほか、所有者への重点的な活用啓発、性能向上リフォームへの補助などを行う。
そのほかの新規事業には、建築確認や定期報告の行政手続きのオンライン化を支援する「建築行政DX総合推進事業」や、水害対策を総合的に支援する「住宅市街地総合整備事業(水害対策型)」などがある。
今年度、政府は環境負荷の低減と災害対応力の強化を両立させた住まいづくりに加え、既存ストックの好循環や建築分野のデジタル化を強力に推進していく構えだ。
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