三井不動産と三井ホーム、築250年の古民家を耐震改修
歴史的建造物を安全に再生
三井不動産と三井ホームは、江戸時代後期に建築された築250年以上の古民家「旧用賀名主邸」(東京都世田谷区)の耐震改修工事を実施した。
古民家は、日本の住文化や趣を体感できる建物として注目を集める一方、地震対策などに課題を抱えている。今回の耐震改修工事では、伝統的構法の建物にも設置可能な江戸川木材工業の制震システム「Hiダイナミック制震工法」を採用した。
この工法は、建物の壁に複数の制震オイルダンパーを取り付け、地震発生時に揺れを吸収することで、建物へのダメージを最大70%軽減できるもの。床や天井などをあまり壊さずに設置できるため、歴史的建造物の特徴的な意匠を最大限残したまま耐震性を向上させることができる。
今回は、建物南側の特徴的な意匠を残すため、南面の居室の天井・床、縁側は仕上げ材も含めて改修を行わず、その他の部屋にオイルダンパーを設置することで建物全体の耐震性を向上させた。
また、屋根材を日本瓦から軽い金属素材へ葺き替えることで、屋根の総重量を約1/16に軽減。建物全体の軽量化を図り、地震時の揺れを抑える設計とした。
こうした工夫により、(一財)日本建築防災協会が行う一般耐震診断(0.7未満は倒壊の可能性が高い)において、1.0相当の評定を取得した。
なお、今回の改修工事では、三井不動産レッツ資産活用部が総合計画、三井ホームが設計・施工を担った。

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