換気量増加で疲労感など軽減効果
積水ハウスが研究結果を報告
積水ハウスは、住まいの居住人数に応じて換気量を増やすことで、疲労感や頭痛などを軽減できる可能性があると発表した。
同社は、2022年4月から住環境と健康の関係性を研究し、意識せずに健康的な生活習慣が実行できるような「ゼロ次予防住環境」の創造を目指している。今回の研究結果は、その一環の取り組みで得られたもの。
これまで、実験施設やオフィス空間においてはCO₂濃度が高まると頭が重くなる、集中力が低下するといった報告があげられていた。一方、住宅環境と換気量との関係を調査した研究はほとんどなく、その影響は十分に分かっていなかった。
研究では、参加者が居住している住まいの換気設備の仕様書からリビングの換気量を特定し、居住人数との関係性をシックハウス症状に関する質問票を用いて調査した。
その結果、1人当たりの換気量が1時間当たり10㎥以上の住まいでは、疲労感や頭痛などの症状を感じる人が少なくなることが確認された。
また、換気量と感染症の予防効果も調査。1人当たりの換気量として1時間当たり30㎥以上を確保した住宅と、30㎥未満の住宅における新型コロナウイルスとインフルエンザの罹患率を比較した。
30㎥以上の換気量を確保した住宅では、新型コロナウイルス、インフルエンザともに罹患率が有意に低い結果となった。
特に、コロナウイルスに関しては換気量30㎥未満の住宅で罹患率が35%程度だったのに対し、30㎥以上の住宅では20%強となっている。
なお、同社は1人当たりの1時間の換気量30㎥以上の考え方を取り入れた住宅商品として、「SMART-ECS(スマートイクス)」などを販売しており、空気環境の良い住まいの提供に努めている。

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