2024.10.21

国土交通省、中大規模木造の維持管理方法を紹介

建築主・設計者向けのパンフレット公開

国土交通省は、中大規模の木造建築に取り組む建築主・設計者向けのパンフレット「中大規模建築物に木材を使用する際に知っておきたい維持保全・維持管理の考え方と設計等の工夫」を公開した。

近年、SDGsや脱炭素化、利用適齢期の森林資源活用などの観点から、木造建築の気運が高まっている。2021年には「都市の木造化促進法」が施行され、木材利用を促進する対象が公共建築から一般建築にまで拡大。木を暮らしに取り入れる「ウッド・チェンジ」が国主導で着実に進められている。

しかし、木造建築物の維持保全・維持管理の方法を示した資料や蓄積情報は少ない。こうした理由から、国土交通省は23年度に「木造建築物の適切な維持・管理情報の提供事業委員会」(委員長:大橋 好光 東京都市大学名誉教授)を立ち上げ、既存建築物の事例の調査、耐久性確保のための留意点の整理などを行ってきた。

今回公開したパンフレットは、その委員会の成果をもとに、木造建築物を検討する際に懸念される経年劣化や維持管理方法、コストなどを建築主・設計者向けに分かりやすくまとめたもの。床下や屋根、躯体・接合部など木材利用部位ごとの基本的な考え方に加え、事例紹介を掲載している。

パンフレットは、同省HP(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr4_000103.html)で確認できる。