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2017.3.21

現場発泡断熱材が躍進 性能・施行品質の向上で競争力増す Part 3

準建材トップランナーなどが後押し、施工品質の向上が進む

原液メーカーの間で、性能を高めた商品を投入する動きが活発化している一方で課題もある。現場発泡断熱材は硬質ウレタンフォームの原液そのものは断熱性能を持たず、現場で吹付けてはじめて断熱材として断熱性能を発揮する。

工場出荷時に製品の品質が担保されている工場生産品と異なり、現場発泡断熱材の断熱性能は施工者の吹付け施工品質の管理状況に左右される。つまり、高性能な商品を使っても施工品質によっては本来の性能を発揮できないケースも考えられるわけだ。

そうしたなか、ポリウレタンフォームの製造・販売を行うメーカーなどで構成されるウレタンフォーム工業会では、原液と施工に関する「品質自主管理基準」をとりまとめている。原液メーカーの原液の品質管理と同時に、施工業者の施工に関する品質管理の仕方なども示した。

建産協やIBECが第三者認定制度を開始

施工時の品質管理を第三者が評価・認定する取り組みも始まっている。

(一社)日本建材・住宅設備産業協会(建産協)では、断熱材の断熱性能について第三者認証を行う「優良断熱材認証制度」(EI制度)を運用しているが、昨年3月に「認証区分C(現場発泡ウレタン施工業者原液事前審査)製品認証審査要綱」と「認証区分C(現場発泡ウレタン施工業者)製品認証審査要綱」を追加。硬質ウレタンフォームの原液の認証に加え、その原液を使用する施工業者が作成した硬質ウレタンフォーム断熱材の断熱性能を認証する。書類審査で熱絶縁工事業などの登録や更新を確認し、現場サンプルが製品表示性能値を満たしていること、品質管理体制に問題がないことなどが確認できた場合、その施工業者が作成した硬質ウレタンフォーム断熱材の断熱性能を認証する。

(一財)建築環境・省エネルギー機構(IBEC)も昨年「現場施工型優良断熱施工システム認定制度」をスタート。吹付け硬質ウレタンフォームなどの施工システムを審査し、一定の水準に達したものを「優良断熱施工システム」として認定する。原液メーカーがマニュアル化している施工方法や管理方法の内容とその周知方法などを評価する。

こうした第三者認証を取得する動きが進むことで、現場発泡断熱材の施工品質の確保が期待される。

建材トップランナーの対象にも

原液に加え、施工時の品質確保に向けた環境が整うなかで、国は「建材トップランナー制度」の対象に、硬質ウレタンフォームを追加する検討を開始した。建材トップランナー制度は、既に商品化されている製品のなかで最も省エネ性能に優れているものの性能値を目安に、それぞれの製品ごとに目標基準値を定め、目標年度以降にその基準値のクリアを事業者に求めるもの。

同制度の対象に硬質ウレタンフォーム断熱材を加えることについては、経済産業省の総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会 建築材料等判断基準ワーキンググループで検討が行われてきた。昨年6月に最終とりまとめ案を発表している。現場で吹付ける硬質ウレタンフォーム断熱材の場合、断熱材として性能を得るのは吹付け後の状態だ。そのため、断熱材の製造者は原液メーカーではなく施工業者になるが、施工業者は吹付けの施工品質の管理は行うが、原液の成分改善による性能向上には関与できない。一方、原液メーカーは原液の成分改善による性能向上に取り組んでいるが、建材トップランナー制度の対象は断熱材の製造業者となるため、断熱材ではない原液を建材トップランナー制度の対象にすることはできない。

そこで、現場吹付けの硬質ウレタンフォーム断熱材については、「準建材トップランナー制度」を導入することにした。建材トップランナー制度のように、省エネ法に基づく勧告や公表、命令などはできないものの、目標基準値などを公式に設定し、性能改善を促していく。対象となる材料は、JIS A 9526で規定されているA種1、A種1H、A種2、A種2H、A種3。対象事業者は硬質ウレタンフォームの原液メーカーとした。

最終とりまとめ案では、現場吹付けの硬質ウレタンフォーム断熱材に関し、JIS A 9526に規定する熱伝導率の値を実際に確保するため、原液そのものの品質管理のほか、施工時の品質確保も求めている。

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特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
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