VRでのコミュニケーションで住宅販売が変わる スタイルポート「ROOV for housing」

CADデータを即座にVR化

3Dコミュニケーションのプラットフォーム「ROOV」を展開するスタイルポートは、新たに戸建住宅用の「ROOV for housing」の提供を開始している。CADデータを基に20分程度で3DCGを自動作成でき、顧客との新たなコミュニケーション手法も実現する。

スタイルポートの「ROOV」は、新築マンション販売業界で採用実績ナンバーワンを誇る住宅3Dコミュニケーションのプラットフォームだ。既に新たに発売されるマンションの約3割で採用されているという。

専用のアプリケーションやデバイスが不要で、インターネットに接続できる環境さえあれば、「いつでも」、「どこでも」、「かんたんに」VR内覧を行うことができる。

「パノラマ画像群」と呼ばれる簡易型のVRではなく、「WebGL」というWebブラウザで3次元グラフィックスを高速に描写していくシステムを採用している。フルウォークスルーの高精細な3DCGが特徴で、VRのモデルルームを自由に行き来しながら、生活動線を確認するといったことも可能だ。

インテリアのレイアウトシミュレーションやカラーセレクト、採寸機能など、顧客とのコミュニケーションツールとしての機能も備えている。

顧客を待たせることなく
いつでも・どこでもVRを作成

マンション分野で高い評価を得ている「ROOV」だが、戸建住宅に特化した「ROOV for housing」が新たに登場した。

マンションのモデルルームと異なり、戸建住宅の場合、顧客との打ち合わせを経て決定したプランをリアルタイムにVR化することが求められる。しかし、高精細なVRを作成しようとすると、どうしても高スペックのPCを用いて数時間を要することもある。

そのため、顧客との打ち合わせ中にタブレットやスマホなどを使って3DCGを提示するといったことが難しかった。

CADソフトのなかには、VRまで作成できるものがあるが、「ROOV」と比較すると画像の精度が低いものが多いという。

そこで、スタイルポートでは、CADソフトと連携することで、いつでも、どこでもVRを作成できる技術を開発した。

CADソフトのデータをWeb上にアップすると、20分程度で3DCGを完全自動で作成する。作成したVRは、URLなどを共有することで誰でも、好きな時に見ることができる。特殊なアプリなどをダウンロードする必要もない。

作成したVRをホームページ上で公開することも可能で、集客の面でも役立つツールとなっている。リアルなモデルハウスを開設する際のコストを考えると、経済的なメリットが大きい集客装置にもなり得そうだ。

現時点ではDTSの「Walk in home 2022」と、コンピュータシステム研究所の「ALTA Revolution」で作成したCADデータを利用することができるが、順次、他のCADソフトとの連携も図っていく方針だ。

CADデータを即座に3DCG化し、高精細なVR体験を提供できる

3D空間内でチャットコミュニケーション

「ROOV for housing」の機能は、単にVRモデルハウスを作成できるだけではない。3D空間内で自由にマーキングをしたり、付せんを貼るようにコメントを付けることができるのだ。

例えば、住宅会社側が3D空間の壁部分に「この壁の色はどうしますか」とコメントをしておくと、顧客が返答を書き込むことができる。また、「次の打ち合わせでは、この壁のクロスを決定するので考えておいてください」と、顧客に投げかけることで、打ち合わせの効率化を促すことにもつながる。

⼤⼿ハウスメーカーで「ROOV for housing」を活⽤した実証実験では、インテリアコーディネーターと顧客との打ち合わせ時間が5.5時間から2.7時間に、打ち合わせ回数が2.2回から1回に減少したそうだ。

2次元の図面だけでは分かり難い空間把握も行うことができ、イメージのズレによる完成後のクレーム抑制にもつながる。

スタイルポートでは、お試しプランとして、1回8000円でVRを自動作成するサービスを実施している。コミュニケーション機能などは使用できないが、「ROOV for housing」の高精細な3D空間を体感できる。

また、月額3万円で5回まで利用できるプランも用意している。こちらはコミュニケーション機能なども利用可能だ。それ以外にも利用頻度に応じてコストメリットが大きくなるプランなども取り揃えている。

今後、仕様などのシミュレーション機能なども追加していく方針だ。

株式会社スタイルポート
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