New   2025.11.21

派閥“が”生む、新たな中大規模木造

 

「木造業界に派閥をつくりたい」。(一社)石膏ボード工業会主催の講演会での、東京大学生産技術研究所・腰原幹雄 教授の言葉だ。

この言葉が示すのは“多様性を寛容する業界のあり方”だ。製材ばかりにこだわると、B材やC材が活用されなくなる。集成材の技術が生まれたからこそ、B材C材も活用した大断面集成材で大規模建築をつくりやすくなった。また、鉄やRCとのハイブリット造にすることで、木材を使った建築物の選択肢を広げることができる。木造業界で一つの方向を向いて、他のやり方を排除するのではなく、各社が、それぞれの材や建て方を追求することで、森林資源の有効活用、大規模木造の活発化につながるという意図だ。

様々な木造建築の形を受け入れることで、可能性が広がっていく

弊誌で前号から開始した新連載「木造拡張」では、住宅づくりの技術を生かした低中層非住宅木造の事例を取り上げている。新築戸建住宅の着工件数が伸び悩む中、住宅分野で技術を積み上げた人たちが非住宅分野に参入してくることで、今までにないような中大規模建築物を実現できるかもしれない。


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