その他 |  2018.3.23

民泊の届出受付け開始 自治体で温度差も

全国的に民泊を解禁する「住宅宿泊事業法」が6月15日施行されるのを前に、3月15日、民泊事業者、管理事業者、仲介事業者の届出受付が開始された。自治体の窓口のほか、オンライン上での登録手続きも可能だ。

観光庁は2月21日、民泊に関する制度や届出の方法などを掲載した「民泊制度ポータルサイト」を新設した。民泊の基礎知識から、地方自治体の窓口・条例の制定状況などを掲載するほか、管理事業者・仲介事業者の登録簿などを随時更新していく予定だ。また、3月15日から、民泊制度ポータルサイト上で「民泊制度運営システム」の運用を開始した。民泊事業者のほか、管理事業者、仲介事業者は、民泊制度運営システムを活用することで、自治体の窓口に出向かずに、住宅宿泊事業法に基づく届出や申請、報告などの手続きをオンライン上で行うことができる。なお、一部の自治体では、同システムの利用準備中のため、当面の間、自治体の窓口での届出が必要。そのほか、民泊制度運営システムには、入力チェック機能を搭載し、不備のない書類を作成しやすいように配慮。過去の手続きを含め、自らの事業に関する行政手続の情報管理機能も持たせた。また、住宅宿泊事業法では、年間営業日数を180日以下とする制限が設けられているが、民泊事業者が宿泊日数などの定期報告をオンラインで行える機能も付与した。

民泊事業を開始する事業者には、原則として民泊制度運用システムで所定の手続きを行うことが求められる。観光庁では、民泊制度運営システムの運用を通じて、民泊事業者に関する情報管理を徹底することで、健全な民泊サービスの普及を促していきたい考え。

観光庁が新設した「民泊制度ポータルサイト」。民泊に関する制度や届出の方法などを掲載した

自治体と連携する企業も

いよいよ6月に迫る民泊解禁だが、住宅宿泊事業法では、自治体ごとに営業日数や地域について独自の規制をかけること認めているため、規制するか、活用するかで、自治体間での温度差は開きつつあるようだ。

都市部の住宅地や、観光地などでは、民泊を規制しようという動きが顕著だ。例えば、東京都新宿区では、住居専用地域での営業を金曜日正午から月曜日正午までに制限。祝日を除き、平日は営業できない。また、京都市では、閑散期の1〜2月に限定(年間約60日)して営業を認める方針。このうち、家主居住型の民泊と京都市が定めた基準を満たす京町家において実施する民泊は規制の対象外。一方、過疎化が進む地方都市などでは、観光振興、空き家の有効活用などを期待し、民泊の活用に前向きだ。民泊仲介サイト「STAY JAPAN」を運営する百戦錬磨は、こうした民泊活用に積極的な自治体と連携し、民泊推進による地域振興を目指す取り組みを強化している。2017年5月に、徳島県および美馬市と、2018年2月に沖縄県浦添市と連携協定を締結。百戦錬磨は、地域での滞在や歴史的建造物を活用した民泊が可能である場所の掘り起こしや情報発信を行い、自治体は、民泊に活用できる物件や協力できる人の紹介、規制緩和などで支援する。
6月の民泊解禁に向け、民泊事業者数はどれだけの規模に膨らむのか。自治体の民泊規制はどのように整備されるのか。都市、地方それぞれで、どのような民泊ビジネスモデルが描けるのか。さらに注目度が高まっていきそうだ。