早稲田大など、一般民間人の宇宙滞在を支援する「宇宙QOL向上」拠点の形成へ研究開発を開始
Housing Tribune Weekly vol.768
早稲田大学、慶應義塾大学、東京理科大学、東京女子医科大学の4大学をはじめとする産官学9機関は、JAXAの「宇宙戦略基金:宇宙転用・新産業シーズ創出拠点(SX-CRANE)」に採択され、一般民間人の健康で快適な宇宙生活を実現するための「宇宙QOL(生活の質)向上」を目指した研究開発を開始した。
2030年以降、地球低軌道における民間活動の拡大が予想されており、宇宙飛行士だけでなく、特別な訓練を受けていない一般民間人の滞在が増加する見込みである。従来の環境制御・生命維持システム(ECLSS)は、高度な訓練を受けた宇宙飛行士の生命維持を主目的として設計されてきた。しかし、民間人の宇宙旅行や商業宇宙ステーションの実現には、単なる生存だけでなく、健康維持や快適性の確保が不可欠となる。同プロジェクトは、人が宇宙空間をどう感じるかという「人間中心のアプローチ」により、認知・感覚・生理反応に基づく新しい宇宙QOL像を提示し、滞在技術の開発を推進するものだ。
同研究は「システムデザイン」「健康・QOL・快適」「基盤技術」の3つのグループ群、計9つの専門チームで構成される。「システムデザイン」群は、宇宙ビジネスのサービスデザインや、居住空間のインターフェース設計、および国際宇宙ステーションの日本の宇宙実験棟「きぼう」を活用した軌道上実証などを担う。「健康・QOL・快適」群は、宇宙トイレやエアシャワー、宇宙eスポーツなどの開発に加え、XR(クロスリアリティ)技術を用いた宇宙酔い対策や、宇宙滞在時の健康維持増進を目的とした研究開発プラットフォームの構築などを行う。「基盤技術」群は、生理・心理状態を仮想再現する「デジタルツイン」の構築や、微小重力下での生体データの計測技術、およびQOLの評価指標とガイドラインの策定などを推進する。同研究は、地球上での実験、宇宙拠点での実証、バーチャル環境のシミュレーションを一体化させた「統合データ解析プラットフォーム」を確立することを目指している。これにより、宇宙空間での快適設計を世界に先駆けて実現するだけでなく、得られた知見を地上の都市環境や建築、サービス産業へ還元し、宇宙と地上の双方に新たな価値を創出する狙いがある。
宇宙が住宅産業のフィールドに
この記事はプレミアム会員限定記事です
プレミアム会員になると続きをお読みいただけます。
料金・詳細はこちら
新規会員登録
無料会員登録後にプレミアム会員へのアップグレードが可能になります
アカウントをお持ちの方
ご登録いただいた文字列と異なったパスワードが連続で入力された場合、一定時間ログインやご登録の操作ができなくなります。時間をおいて再度お試しください。
住まいの最新ニュース
リンク先は各社のサイトです。内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
イベント
内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
-
インテグラル 中大規模木造の構造デザインをテーマにセミナー
2026.02.26
-
ソトダン21 特別オープンセミナーを開催
2026.02.26
-
インテグラル 岩前教授が省エネ住宅の“家計”と“健康”のメリットを解説
2026.02.24