高断熱住宅が寿命を延ばす 脳血管疾患リスク17%削減など新エビデンスが続々
Housing Tribune Weekly vol.766
高断熱住宅が健康維持・増進に寄与する科学的エビデンスの発表が相次いでいる。
住環境研究所は、みずほリサーチ&テクノロジーズと共同で、高断熱住宅と低断熱住宅が健康に与える影響について調査を実施し、高断熱住宅が脳血管系疾患による健康損失期間を17%削減する可能性を確認した。同調査では、住宅の断熱性能が健康損失に与える影響を明確にすることを目的として、「断熱等性能等級5、6、7相当(高断熱)」の住宅と「断熱等性能等級3相当(低断熱)」の住宅に住んだ場合の、病気や障害によって健康な生活を送れない年数を数値化した「DALY(障害調整生存年数)」を比較・分析。その結果、25歳以上の脳血管系疾患(脳梗塞・脳出血など)について、「断熱等性能等級3相当」と「断熱等性能等級6相当」を比較した結果、DALYは17%削減される可能性があると推計された。断熱性能が高くなるほど削減効果が大きくなる可能性があることも確認した。
また、パナソニック ホームズと慶應義塾大学 伊香賀俊治名誉 教授・川久保俊 准教授らは、室内温熱環境が子どもの活動量に与える影響について共同で実証研究を行った。同研究では、断熱性能が同水準(断熱等級5・6)の戸建住宅に居住する4~12歳の子ども26名を対象とし、腰部装着型加速度計を装着して、活動強度(METs)を測定。あわせて夏季・冬季の室内温度・湿度を10分間隔で測定し、居室・非居室の温熱環境と活動量の関係を分析。搭載した空調設備(全館空調・個別空調)の比較により、 室内温熱環境が子どもの活動量に与える影響を検証した。その結果、冬季に室温が高いほど子どもの活動量が増加し、非居室(脱衣所など)を含む住宅全体の温度差が少なく温熱環境が良好な場合は、冬季と夏季の活動量における季節差が小さいことが明らかになった。
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