住友林業が米国の有力ビルダーTPH社を買収年間供給戸数1万8000戸、全米5位に
住友林業が13日、米国で戸建て住宅事業を展開するトライ・ポイント・ホームズ(以下、TPH社)を買収すると発表した。買収金額は約6300億円。同社によるM&A(合併・買収)としては最大規模であり、TPH社と合わせた米国における年間供給戸数は1万8000戸となる見込みで、全米5位のホームビルダーとなる。光吉敏郎社長は「今回の買収は、長年かけて海外事業の柱として育ててきた米国戸建住宅事業の土台を固め、さらなる成長を維持するための重要なステップと位置付けている」と買収の意義を説明した。
同社は2003年から米国で戸建住宅事業を開始。13年以降、Bloomfield Homes、Gehan Homes、DRB Group、Edge Homesなど、各地域の有力ビルダーをグループ化し、事業を拡大してきた。米国事業における戸建の年間販売戸数は13年度の526戸から24年度には1万1262戸へと増加。同年度の販売戸数では全米9位に相当する。賃貸事業においても、24年は着工戸数5000戸と着実に事業を広げている。また近年では、壁パネルやトラスを製造・施工するFITP(Fully Integrated Turnkey Provider)事業で住宅建設プロセスの合理化を進める。
足元では住宅ローン金利の高止まりや住宅価格高騰によるアフォーダビリティの低下などにより市況は停滞しており、25年の米国住宅事業の売上高は前期比7.3%減の7860億円、営業利益は同27.8%減の1036億円となった。それでも安定的な人口増加と住宅供給不足を背景に、同社は米国でのさらなる成長を見込んでおり、長期ビジョンでは2030年までに米国での住宅供給戸数を2万3000戸とする目標を掲げている。事業拡大に向け、新たなM&Aによる機会を模索するなかで、全米13州で事業展開する有力ビルダーTPH社の買収に至った。

買収の目的は大きく4点ある。1点目は米国戸建住宅事業の規模拡大だ。TPH社は、24年の販売戸数6460戸の全米15位ビルダーである。住友林業グループと合わせることで年間供給戸数は全米5位相当の1万8000戸となり、目標の2万3000戸の実現に大きく前進できる。また、両社合計で約11.4万区画の土地を確保することになり、これは24年度販売実績ベースで6年半分の在庫に相当し、今後の事業拡大の強みとなる。さらに、スケールメリットを活かした資材調達や経営の効率化も可能となる。
2点目は、TPH社が持つエリアとプロダクトの強みにある。TPH社は住友林業グループが未進出であるカリフォルニア州、ネバダ州に強固な基盤を持っており、特に、大きな市場であり高度な開発ノウハウを必要とするカリフォルニア州の需要を取り込み、展開エリアを拡大できることは大きい。また、TPH社は高付加価値な住宅を提供する「プレミアム・ライフ・スタイル」というブランド戦略を強みとしており、高価格帯の幅広い商品ラインアップを提供している。このブランドを活かし、グループ全体の商品を多様化することで幅広いニーズに応える狙いだ。
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