独自の技術開発で木造マンション普及拡大へ 脱炭素に合致、コスト削減、工期短縮を訴求
Housing Tribune Weekly vol.732
“木造マンション”という新市場の創出に向けて、ハウスメーカー各社は、独自の構法・部材開発の動きを活発化させている。
AQ Groupは、木造建築の研究開発で培ってきた技術、知見を生かし次世代純木造マンションシリーズ「AQフォレストシリーズ」を完成させ、その第1号物件としてJR「大宮駅」近くに純木造4階建ての賃貸マンション「AQフォレスト大宮桜木町」を竣工した。AQフォレストシリーズは、日本初となる純木造ビル5階建て実大耐震実験などを経て、東京大学の稲山正弘名誉教授らと共同開発した「木のみ構法」で建設する。4階建て以上の中規模建築向けで、30倍から40倍の耐力壁を組み合わせることで、耐震性とデザイン性を両立。また、住宅用プレカット工場で一般流通する木材を加工することで、コスト削減と施工効率の向上を実現している。AQフォレスト大宮桜木町では、日本初の壁倍率35.8倍の耐力壁を使用。強靭な耐力壁を建物外周部に効率的に配置することでスケルトン&インフィル設計が可能で、将来、自在に間取りを変更できる。さらに、日本初の外壁90分耐火認定を取得。これにより最上階の居室の構造梁を室内に露出した「木のあらわし」を耐火建築として初めて実現した。一般的なRC造と比較すると建設コストを約10~30%削減可能、工期も約3分の2まで短縮できる。AQフォレストシリーズでは、原則すべての建物でエンジニアリングレポートを取得する。RC造と同等の耐用年数65年の評価を取得することが可能で、オーナ ーは建物の運用計画に応じて減価償却期間22年、47年のいずれかを選択できる。地域ビルダーなどで構成するネットワーク「フォレストビルダーズ」をつくり、加盟会社と共に秋からの本格販売を計画している。

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