日銀、マイナス金利政策を解除、住宅ローンへの影響は?
Housing Tribune Weekly vol.673
日本銀行は3月19日に開催した金融政策決定会合で、2013年から開始した「異次元の金融緩和」を解除し、金融政策を大きく転換することを決定した。2016年1月に導入を開始した「マイナス金利政策」、また、2016年9月に導入した「イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)」と呼ばれる金融政策の枠組みを終了する。今後の日銀の利上げのペース、利上げ幅によっては、住宅業界、住宅ローンへの影響も徐々に出てくる懸念がありそうだ。
今回、大きく金融政策を転換した根拠について「最近のデータやヒアリング情報から、賃金と物価の好循環の強まりが確認されてきており、先行き、『展望レポート』の見通し期間終盤にかけて、2%の『物価安定の目標』が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断。マイナス金利政策やイールドカーブ・コントロールなどの大規模な金融緩和は、その役割を果たしたと考えている」(日本銀行・植田和男総裁)とした。引き続き「物価安定の目標」のもとで、その持続的・安定的な実現という観点から、短期金利の操作を主たる政策手段として、経済・物価・金融情勢に応じて適切に金融政策を運営する。日銀当座預金に0.1%の付利金利を適用し、金融機関同士がコール市場において、担保なしで短期資金を借り、翌日には返済する「無担保コールレート」を0%から0.1%程度で推移するよう促す。
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