国交省が27年度の予算概算要求 住宅局関連は前年度2.5倍の4187億円
空き家などストックの有効活用や住宅性能の向上に手厚い支援
国土交通省の2027年度予算概算要求は、ストックの有効活用、防災対策の強化、省エネ・脱炭素の加速、生産性の向上などが大きな柱。新たな支援策も多く盛り込まれた。
国土交通省が2027年度の予算概算要求額を公表した。このうち住宅局関連の予算総額は、前年度比約2.5倍の4187億円と大幅な増額となっている。
重点施策は―
〇住まい・くらしの安全確保、良好な市街地環境の整備
〇既存ストックの有効活用と流通市場の形成
〇誰もが安心して暮らせる多様な住まいの確保
〇住宅・建築物分野の省エネ・脱炭素取組の推進
〇供給力強化に向けた担い手の確保・生産性の向上
―という5つが柱だ。既存ストックの有効活用や住宅性能の向上、頻発する自然災害への対応などに対する手厚い支援が盛り込まれている。
密集集落の防災性向上へ
感震ブレーカーへの補助も
「住まい・くらしの安全確保、良好な市街地環境の整備」では、災害対策の強化・レジリエンスの向上や、老朽市街地におけるエリア更新の促進などが主要事項。
新規事業として密集集落防災事業を打ち出した。能登半島地震における輪島市朝市など地方部の集落などで発生した火災が市街地火災に発展するケースが増加、築古の防火性能を持たない住宅が密集し、劣化した空き家が多数存在することなどが要因として考えられ、延焼リスクが高い地域を対象に防災性向上・住環境整備などを図る。
管理が不全な空き家の除去促進などの密集集落の安全性向上に資する取り組みや、住宅・施設の流通・循環・更新の円滑化による住環境の整備を図る取り組みを支援する考えだ。
そのほか、住宅・建築物耐震改修事業を拡充、新たに耐震改修と併せて行う感震ブレーカーの設置への支援などを行う。また、優良建築物等整備事業も拡充・延長、補助要件を見直し、市街地の防災性向上や都市機能維持に寄与する老朽建築物の更新への支援を強化する。
住宅金融支援機構で新たな取り組み
空き家の賃貸活用に融資
「既存ストックの有効活用と流通市場の形成」では、空き家・既存ストックの有効活用や既存住宅流通市場の環境整備を進める。
新規施策として打ち出したのが住宅ストックを活用した賃貸住宅融資制度の創設だ。住宅金融支援機構において住宅ストックを活用した賃貸住宅融資制度を創設し、空き家のサブリース事業や比較的良い状態の空き家を賃貸流通させる取り組みを金融面から支援する。具体的には、住宅借上事業者などに対し、機構がリフォーム融資を行い、住宅ストックを賃貸住宅として活用する取り組みの普及・定着につなげる。
優良住宅整備促進等事業費補助(フラット35)については拡充・見直しを行う。先に閣議決定された新たな住生活基本計画を踏まえ、過度な負担なく購入できる良質な住まいの供給促進などを図るため、金利引き下げの対象となる住宅等の見直しを行うものだ。
現在、フラット35等の金利引下げについては、フラット35S、フラット地域連携型、フラット35維持保全型、フラット35子育てプラス、フラット35中古プラスがあるが、これら金利引下げの対象となる住宅等を見直す。
その他、空き家対策総合支援事業、空き家再生等推進事業を拡充、地方公共団体負担分について除却等を促進する減税などの所有者負担軽減措置分を地方公共団体負担額として考慮できるよう支援を強化する。

居住サポート住宅の整備に先導的取組を支援
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