New   2026.4.21

パナソニック ホームズ、宝塚市中山台ニュータウンで公民連携のまちづくり始動

住み続けながら進化する新たなモデルに

 

パナソニック ホームズと兵庫県宝塚市は、25の企業・団体と共に「中山台エリアプラットフォーム(中山台APF)」を設立した。開発から40年以上が経過し、少子高齢化や施設の老朽化、坂道の多さによる移動困難といった課題を抱える「中山台ニュータウン」を再生する付加価値創出型のプロジェクトだ。

中山台ニュータウンは、高度経済成長期に整備された典型的な郊外型ニュータウンだ。豊かな自然と良好な住環境を備え、長年にわたり多くの人々の暮らしを支えてきたが、一方で、現在は全国のニュータウンが共通して抱える構造的課題に直面している。ニュータウン特有の同時入居の影響により、今後は一斉に高齢化の進行や人口減少が予想されている。ピーク時には約1万8000人いた人口は2025年時点で1万2538人にまで減少、高齢化率は41・7%と高い。また、急峻な地形で、坂道や階段が多く、高齢者の移動が困難という「移動の課題」、既存の住宅や公共施設の老朽化と空き家問題といった「ストックの有効活用」などの課題にも直面している。

これらの課題に対し、従来の行政主導や民間単独の枠組みを超え、地域住民を含む多様な主体が「公(パブリック)」のために連携する「公民連携」のモデルを構築することが同プラットフォームの大きな目的だ。パナソニック ホームズは代表幹事として、住まいづくりの知見を活かし、多様なパートナーと協力して地域生活の質向上を図る。最終的に「中山台エリアプラットフォーム」の設立を通じて実現したいビジョンとして掲げるのは、単なる施設の改修や分譲ではなく、住み続けながら進化するニュータウンを目指す「中山台循環モデル」だ。

3月30日、宝塚市で開催された『中山台エリアプラットフォーム設立』発表会には、25社・団体の関係者が出席した 

「中山台の未来を再び輝かせ、このモデルを全国のニュータウンへ広げていきたい」と話す藤井孝社長

“事始めの拠点”にオープンした「LOG PORT」

パナソニック ホームズは2025年6月に、クラレが所有していた同ニュータウン内の全施設と用地(総面積3万1265㎡)を購入し、宝塚市と連携して同年8月から付加価値創出型のまちづくりを開始した。民間企業が他社開発のニュータウンを取得し、行政・企業・地域住民が一体となって協働しながら活性化に取り組む仕組みを構築する事例は全国でも例がなく、新たな公民連携モデルとして位置づけられる。

3月30日、宝塚市で開催された『中山台エリアプラットフォーム設立』発表会で、パナソニック ホームズの藤井孝社長は、「ここでの取り組みは、単なる施設の改修でも従来型の住宅地開発でもない。住み続けながら進化するニュータウン活性化という新たな挑戦であり、次世代の街づくりモデルとなるもの。中山台の未来を再び輝かせ、このモデルを全国のニュータウンへ広げていきたい」と力強く宣言した。

また、宝塚市の森臨太郎市長は「行政と民間が連携することは大切だが、さらに一歩踏み込んで、一緒に作り上げていくことが、成熟社会においてより重要になっている。自治体、地元企業、地域の皆さん、それぞれに思うことがある。エリアプラットフォームの中でそれぞれのニーズをくみ取り、どう解決していくの話し合いながら実行していくことで、本当に意味のあるサポートができるのではないかと思っている。宝塚市として精一杯の支援を行っていきたい」と述べた。

発表会には、池田泉州銀行、医療健康アセット協創コンソーシアム with.C、生活協同組合コープこうべ、ティップネス、都市再生機構(UR)、ネッツトヨタ神戸、雲雀ヶ丘学園など、多様な分野の代表者が登壇し、「金融・資産管理」「健康・医療」「教育」など、それぞれの立場から中山台の再生に貢献する意欲を語った。


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