(一社)日本エクステリア工業会 業界初、主要メーカー9社で業界EPDを取得
環境負荷の見える化で開かれたエクステリアへ
今年で一般社団化から10年を迎える(一社)日本エクステリア工業会は、業界製品EPDの取得や、
エクステリアから考える防犯提案など社会環境に応じて精力的に活動を行っている。
(一社)日本エクステリア工業会は、1977年に日本バルコニー工業会として設立、82年に日本エクステリア工業会へ名称変更を行い、2016年に一般社団化した。
加盟会社は現在11社。5つの委員会で組織されており、金属製バルコニーなどのエクステリア製品に関わるJIS規格の運営や改定、厚生労働省が認定する国家資格「バルコニー施工技能士」を受験する人向けの講習会の開催などを行っている。
一方で、世界的な脱炭素社会へ向けた流れの中で、建築物を建てる時に使った資材の製造・運搬で出たCO2(エンボディドカーボン)の重要性が注目されるようになっている。日本でも、延べ面積5000㎡以上の事務所の新築・増改築などを対象に、建築主に対して着工前にLCCO2(ライフサイクルカーボン)の評価結果を国へ届け出ることを義務付ける制度を2028年度から開始する方針が示されている。そして、建築物のLCCO2を算出するために、建材業界には製品ごとの環境負荷の明示が求められている。
こうしたなか、同工業会は主要メーカー9社(サンアイ岡本、三協立山、三和シヤッター工業、四国化成ホールディングス、大仙、ビニフレーム工業、文化シヤッター、LIXIL、YKK AP)による「エクステリア製品アルミニウム構造物」の業界製品EPD(環境製品宣言)を建材業界として初めて取得、2月3日に公開した。
通常、EPDは製品ごとに環境負荷を計算し、認証を受けるが、業界製品EPDは各社が扱う複数の製品について、算定・公開を行っていることが大きな特長だ。具体的には、各社で扱うバルコニー、テラス、カーポート、フェンス、門扉など11品目の製品について共通の環境負荷値を利用できる。これは工業会全体の生産量の約9割をカバーしている。
各社が対象製品のA1(原材料調達)~A2(工場への輸送)~A3(製造)段階の環境負荷を計算し、同工業会へデータを提供。これに基づき、工業会が加重平均を計算した。算出されたCO2排出量は、製品1㎏あたり11.7㎏‐CO2eq。「カーポートやフェンスなど異なる製品であっても、1㎏あたりに換算した場合、スチールやプラスチックなどアルミニウム以外の素材の重量比は5%以内に収まる。このため一括りとして算出できた」(事務局・榊原正 氏)。業界団体として取得することで、個社では対応へのハードルが高い中小企業の製品においても、環境負荷データを整備することができる。
エクステリアは検討が後回しになりがちな分野であることから、業界として環境負荷データを整備することで、計画の初期段階から検討に組み込んでもらうことを狙う。
今後は、各社が団体で算出された11.7㎏‐CO2eqの数値から個社ごとに数値をどれだけ下げられるかに取り組み、有効期限が切れて更新する5年後に算出した際、よりよい値になっていることを工業会全体で目指したい考えだ。
住宅に侵入する前で止める
エクステリアの防犯提案を強化
環境面での価値向上と並行して、同工業会が注力するのが「防犯」の再定義だ。
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