ライフデザイン・カバヤ、ベトナムでの木造建築普及 第2フェーズに着手
木造建築製造基準TCCSが策定 10年後に100億円規模に
ライフデザイン・カバヤは、ベトナムにおいて木造建築普及に向け、官民連携のプロジェクトを進める。
10年以上にわたる取り組みの成果として2025年11月、ベトナムにおける木造建築製造基準TCCS(Technical Code for Construcion Standard)の策定が実現。
民間企業が木造建築を建設できる法的基盤が整った。
第2フェーズに入り市場開拓に向け動きを本格化させる。
同社は2015年に中期計画を策定し、海外市場開拓を視野に入れ、2016年からベトナムでの本格的な活動を開始した。当初は現地企業からの門前払いを受けるなど困難な状況だったが、2019年に現地法人を設立し、実験棟の建設とベトナム人大工の育成を並行して進めている。
2021年から2022年にかけて外務省を通じてJICAやJETROの関係者と繋がり、最終的にベトナム建設省の局長との面会が実現した。窪田健太郎代表取締役社長は「ベトナムでの木造住宅普及における最大の課題として現地に適した建築規格の不在がある。日本の建築基準をそのまま適用すると、地震のないベトナムではオーバースペックとなりコストが上昇するため、現地の気候や地理的条件に合わせた規格の策定が必要だった。まず規格を作ることを優先する方針に転換し、建設科学技術庁(IBST)という政府系機関と提携して規格策定に取り組んだ」と話す。
ベトナム現地法人を設立
ベトナム人大工が日本で研修
同社のベトナムプロジェクトは、自社活動、政府系活動、企業系活動の3つに大別される。自社活動では2019年にベトナム現地法人を設立し、ベトナム人大工の育成とモデルハウス建設を実施した。現在、技能実習制度により7名のベトナム人大工が日本で研修を受けており、そのうち5名がベトナムに帰国し、2名が現在も日本で研修中だ。
民間開放を可能にした5つの法的基準
政府系活動では、2022年にベトナム建設省(MOC)との連携が実現し、IBSTという建設省下の組織と共同研究・実証実験を開始した。東京大学の青木謙治教授などの専門家を交えて、日本の金物工法の検証を行った。こうした取り組みの成果として、2025年11月にTCCSの正式に発行に至った。

TCCSは5つの基準から構成されている。PC1は集成材などの木質材料規格、PC2は構造用合板の材料規格、PC3は軸組工法の設計基準(耐震・耐風の構造設計規格)、PC4は施工規格(施工基準や防水などの施工要点)、PC5は接合試験や耐力試験、受け入れ検査方法の規格だ。これらの規格により、ベトナムで初めて民間企業が木造建築を建設できる法的基盤が整った。
山岡嘉彦常務執行役員海外事業部責任者は、ベトナム建設省敷地内に建設された2階建てカフェテリアについても説明した。このモデル建築は2023年9月に竣工し、建て方は約4日間で完了。1階は職員食堂、2階はVIPルームとして使用されており、建設省の役人などが利用している。この建物は日越友好50周年記念事業として認定され、躯体部分は日本側が費用負担し、仕上げ部分はベトナム政府が負担する共同事業として実施された。さらに、この建物は2024年12月にEDGE(Energy Efficient Design for Green Environment)のアドバンス認証を取得。2026年4月末にはゼロカーボン認証を取得し、ベトナム初のゼロカーボン認証建築物となる予定だ。
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