パナソニック ハウジングソリューションズ、美容ケア軸の入浴ソリューションを提案 新規事業戦略と住宅設備市場への影響
「Panasonic BATHROOM」におけるウェルビーイングの実現に向け、睡眠、温度に続く第3の提案として「美容」を打ち出した。ショウルームに「お風呂ソムリエ」の知見を得たスタッフも配置し新たな提案を進める。
パナソニック ハウジングソリューションズが、バブル技術を核に健康的で美しいバスライフ「Beauty care style」の提案を開始した。同社は25年1月に「Panasonic BATHROOM」の「OneブランドOneデザイン」を開始、以降、ウェルビーイングの実現に向けて「睡眠」、「温度」をテーマにした提案を続けてきており、今回の「美容」が3つめの「style」となる。
今回の提案の最大のテーマは「今日、何のためにお風呂に入りますか?」だ。「お風呂は毎日使う場所。しかし、これまでは体を洗うこと、使った後の掃除が楽なことばかりを考え、メーカー自身がお風呂に入る目的を忘れてはいないか」(水廻りシステム事業部 国内マーケティング統括部 窪井健次統括部長)と、あらためて入浴の意味を問い直した。
同社のアンケート調査によると、質の良い睡眠をとれていない人は59.6%、運動の習慣がほとんどない人は56.3%と、心と体の健康(ウェルビーイング)に課題がある。そして心や体を整えるために取り入れたい習慣の第一位が「ゆっくり湯船につかる(入浴習慣)」(39.0%)だ。さらに「スキンケア」「ヘアケア」「スカルプケア」という美容ケアが計49.0%に達した。このニーズが高い「美容ケア」を深掘りして提案したのが、今回の「Beauty care style」である。パナソニックは「Panasonic Beauty」のブランドで美容家電を展開しており、今回、社内協業によりその知見を住宅設備に取り入れた。
全国のショウルームでお風呂ソムリエがスタイルを提案
新提案の核となるのは、マイクロバブル入浴「オイルヴェール酸素美泡湯」とファインバブルシャワーヘッド「ファインベール」で、「バブル(泡)」で上質な入浴体験を提案する。
「オイルヴェール酸素美泡湯」は、2016年に発売した業界初のオイル+マイクロバブルの技術により保温・保湿・うるおいの効果を持つ。独自技術により専用の「美泡湯オイル」を約10μmまで微粒化、オイルと酸素を含む約18μmの微細気泡をあわせてお湯のなかに均一に分散させる。オイル成分などの試行錯誤によりベタつきがなく全身がしっとりとうるおう効果を発揮する。
「ファインベール」は、この11月に発売したファインバブルシャワーヘッドで、独自の「バブルアクティベートテクノロジー」でファインバブルを大量に発生させ、身体の部位にあわせ5つのモードで水流を選ぶことができる。なかでもヘアケアに特化した「プレシャンプーモード」と「ヘアケアモード」は、頭皮の毛穴まで届く洗浄力とトリートメントの浸透補助を実現する。
まず、BevasシリーズとMRシリーズで展開、今後、順次他シリーズにも広げていく。
新提案にあたり、同社ショウルームに「お風呂ソムリエ」方式の提案を導入する。独自の入浴スタイルチェックをもとにユーザーの入浴スタイルを4つに分類、最適な入浴スタイル・プランを提案するもの。お風呂ソムリエの松永武氏の監修による研修でショウルームアドバイザーが入浴知識を習得し提案に当たる。すでに全アドバイザーが研修を済ませているほか、特に専門的な知識を有する「お風呂ソムリエプロ」も約10人育成して全国に配置、今後、その人数を増やしていく考えだ。
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